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リニア新幹線、事業推進に問題提起 市民グループ、経済効果や環境影響

社会 神奈川新聞  2015年01月10日 03:00

リニア中央新幹線事業に反対を訴える市民グループのメンバーら=相模原市緑区の橋本駅北口
リニア中央新幹線事業に反対を訴える市民グループのメンバーら=相模原市緑区の橋本駅北口

リニア中央新幹線事業の県内沿線住民らでつくる市民グループは9日、相模原市緑区の橋本駅北口で「経済効果は望めない」などと問題提起するチラシ配りを展開した。同駅近くでは建設促進に取り組む関係官民団体による講演会が開催されたが、市民の中にも工事発生残土の処理や地下水などへの影響を心配する声があった。

市民グループは、同市内の住民らでつくる「リニア新幹線を考える相模原連絡会」と、川崎市内の住民を中心にした「リニア新幹線を考える東京・神奈川連絡会」。メンバーら約10人が合同でチラシを配った。

相模原市内には、橋本駅南口の県立相原高校敷地下に中間駅、緑区鳥屋には車両基地、同区小倉地区に変電施設が設置される。相模原連絡会の浅賀きみ江代表(65)は「自然環境も、生活環境も一変させてしまう。十数年続く工事に落ち着いた生活は送れない。本当に必要な事業なのか」などと、マイクで通行人らに訴えた。

「事業内容をよく知らない方も多いので、問題提起をしていかなければ」と語る東京・神奈川連絡会の天野捷一共同代表(69)。「(中間駅の)橋本に止まる本数は少なく、経済効果は期待できず、県は根拠のない数字でミスリードして地元負担を強いることになる」と指摘。発生残土の再利用がほとんど決まっていない現状、工事に伴う地下水の枯渇や生態系への影響なども問題視した。

一方、講演会は、県や県内の関係自治体と経済団体でつくる「リニア」「新幹線新駅」「相模線複線化」の三つの期成同盟会が開催。会場に向かう途中で、市民グループのチラシを受け取った伊勢原市在住の男性(77)は「リニアの事業は問題がある。地下を掘れば残土は膨大な量になるし、置き場も必要になる。地下水や植物にも影響があると思う」と心配した。

市民グループのメンバーから説明を受けていた橋本駅近くに住む女性(82)は「リニアには絶対反対。ほとんど地下を走り、(最高時速500キロと)そんなに速く名古屋まで行く必要がない。乗車するのは国会議員ぐらいでは」と、事業着手に冷ややかだった。

【神奈川新聞】


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