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【社説】展望2015 横浜市政 投資の回収こそ重要だ

政治行政 神奈川新聞  2015年01月04日 19:07

2017年度までの横浜市政の方向性を示す「横浜市中期4か年計画」が昨年暮れに市会の議決を経て確定した。

経済活性化、都市機能の充実という視点から、山下ふ頭再開発、新市庁舎整備、新たなMICE(マイス=国際会議、展示会などの総称)施設建設などが盛り込まれている。

「横浜の将来の飛躍のために大胆な投資をする必要がある」と林文子市長は言う。都市部の再生を積極的に進め、人と企業を集める施策を展開しなければ、自治体として自立が危ぶまれるとの認識があるからだ。

市の人口は19年にピークを迎え、税収は減る。一方で社会保障のニーズは高まり、老朽化した都市インフラの保全も重くのしかかる。このままでは十分な市民サービスを提供できなくなる可能性がある。

座して待つのではなく、積極的に投資すべきところはするという姿勢はいい。一番大事なのはその後、投資を確実に回収し、市民生活の向上につなげることである。

市が、カジノを含む統合型リゾート(IR)施設の誘致をにぎわい創出の有力なメニューの一つとして検討しているのも、経済活性化を図りたいからだ。

海外からの誘客が見込めるといった魅力はある。一方で、ギャンブル依存症など負の側面は看過できない。導入検討に当たっては慎重な調査とともに、市民生活の向上にどう寄与するのか納得できる議論をしっかりと行うことも不可欠である。

海外からの誘客と言えば、新設する「国際局」にも注目したい。

米アップルがみなとみらい21地区への進出を決めたが、国際的な都市間競争に勝つためには、グローバル企業の誘致を戦略的に進め、「横浜」の名を世界で高めるように努める必要があるだろう。

また、市は昨年、互いに東アジア文化都市を担った中国・泉州市と韓国・光州広域市と友好協力都市協定を結んだが、国家間の関係が冷え込む中、新局は地に足の付いた都市間外交を積極的に展開してほしい。

都心臨海部の再生とともに、郊外部の再生、活性化も横浜市にとって極めて重要なテーマである。

北部、南部で人口減少の度合いも異なる。一律的ではなく、まだら模様の実情にどう対応するのか。各区の特徴に応じた再生、活性化策をきめ細かく練る必要があるだろう。

【神奈川新聞】


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