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中華街摩登(15) 
関帝廟の歴史、3年をかけ一冊に

話題 神奈川新聞  2015年01月02日 03:00

関帝廟の鎮座150周年を記念し、その歴史や行事などをまとめた「関帝廟と横浜華僑」
関帝廟の鎮座150周年を記念し、その歴史や行事などをまとめた「関帝廟と横浜華僑」

 華僑の心のよりどころである横浜中華街の「関帝廟(びょう)」の歴史をまとめた記念誌「関帝廟と横浜華僑」が出版された。2011年の鎮座150周年を機に関帝廟理事会が企画、編集委員が約130回もの会議を重ねて3年がかりで完成させた。

 関帝廟は1862年、ある中国人が横浜市中区山下町の一角に、三国志の武将・関羽の小さな木像をまつった堂を開いたのが始まりとされる。71年に本格的な廟が完成したが、1923年の関東大震災で倒壊。再建後も45年の横浜大空襲、86年の火災で焼失した。

 戦後は横浜の華僑社会も中国本土の政治的混乱の影響を受け、台湾系と大陸系の対立が続いていたが、関帝廟の再建のために結束し、90年に現在の4代目が完成。これを機に街づくりも活性化し、横浜中華街が団結を取り戻した象徴的存在にもなっている。


関帝廟の記念誌を3年がかりでまとめた編集委員長の曽徳深さん(後列右端)と編集委員ら=横浜市中区
関帝廟の記念誌を3年がかりでまとめた編集委員長の曽徳深さん(後列右端)と編集委員ら=横浜市中区

 A4判で348ページにも及ぶ記念誌では、関帝廟の歴史や祭り、150周年記念行事など、大量の関連資料をまとめた。関帝廟にゆかりの深い華僑のインタビューも多数紹介し、重厚な内容に仕上がっている。

 掲載写真には、写っている人の名前を多く明記した。記念誌を読んだ人が、関帝廟や華僑の歴史についてさらに記憶を呼び起こしたり話し合ったりして、“改訂”してもらいたいという願いからだ。

 編集委員長を務めた横浜関帝廟理事の曽徳深さん(74)は「この記念誌をきっかけに、新たな華僑史の資料や語り手が現れることを期待している」と話している。

 記念誌は5千部発行。価格は3900円(税別)で、横浜市内の有隣堂や横浜開港資料館などで販売される。問い合わせは出版社「自在」電話045(663)5497。


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