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保育所騒音問題解消へ 顔見える関係を まち歩き住民と交流 市大准教授取り組み

社会 神奈川新聞  2014年12月28日 12:00

家庭的保育室の保育士らが地域住民とともにまち歩きをして交流を深めたワークショップ。右端が三輪准教授=横浜市青葉区
家庭的保育室の保育士らが地域住民とともにまち歩きをして交流を深めたワークショップ。右端が三輪准教授=横浜市青葉区

待機児童解消に向けて保育所の整備が急ピッチで進む中、新設保育所が地域で「迷惑施設」ととらえられないようにするにはどうすればよいのか。横浜市立大の三輪律江(のりえ)准教授(建築・都市計画)は「顔の見える関係になれば解決できるトラブルは多い」として、まち歩きなどを通して保育所と地域住民をつなげるワークショップ(WS)を展開している。

WSは2012年から、横浜市青葉区の認可保育園「ピッピ保育園」と家庭的保育室「なないろ」で実施。園児の散歩や保育園での防災講演会などに近隣住民を招き、交流を深めている。保育施設と地域の協働関係を構築する目的で始めたWSだが、災害など緊急時の協力関係づくりや保育にまつわるさまざまな課題解消にも効果が期待されるという。

なないろはマンションの一室に4年前に開設された小規模保育室。床に防音材を敷くなど対策は取っているが、保育士としても近隣に子どもの声や足音などが響くことが心配だという。保育士の一人は「まず保育室の存在自体を知ってもらい、保育に理解を得たい」と話す。

三輪准教授によると、かつての保育所は地主や寺社など地域とつながりのある事業者が開設することが多かったが、近年は地域と関係の薄い社会福祉法人や株式会社の参入が増え、「保育所が地域の“新参者”として事業を展開する構造に変化したことで、住民との関係にひずみが出てきたのではないか」と分析する。

園庭のない保育施設も増え、代わりに公園で外遊びをするなど、地域に出て行く機会も多くなっている。三輪准教授は「保育施設も町内会や商店会など地域住民との関係づくりが必要になっている」と指摘。併せて「行政も保育所を新設するだけでなく、設置後の地域とのつなぎ役になり、関係づくりをサポートする必要がある」と話している。

【神奈川新聞】


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