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メコンの風:川崎 タイ・ラオス経済ミッション〈4〉バンコク 海外進出成長の鍵に

経済 神奈川新聞  2014年12月27日 03:00

タイの大手金融機関「カシコン銀行」のピピット副頭取(右端)と面会する福田市長(中央)と山田会頭=バンコク
タイの大手金融機関「カシコン銀行」のピピット副頭取(右端)と面会する福田市長(中央)と山田会頭=バンコク

「デモの面影は全くないよね」。外国人観光客でごった返す夜の繁華街で、ミッション団員の一人がつぶやいた。

11月18日、川崎市長・福田紀彦(42)と川崎商工会議所会頭・山田長満(67)ら一行が最後の視察先として訪れたのは、タイの首都バンコク。大勢の旅行者が行き交う空港は活気にあふれ、超高層ビルや大型デパートが立ち並ぶ中心部は朝夕のラッシュで大渋滞する。先だって訪れたビエンチャンやホーチミンとは桁違いの大都会だ。

タイにある日系企業は約7千とされる。競争は激しいが、進出をサポートするコンサルティング会社なども多数存在する。「あらゆるサービスが整っている。中小企業にとっても進出しやすい環境」。福田の目には、こう映った。

「病院なども多く、日本人が生活しやすい」

オートバイ部品メーカー「ヨシムラジャパン」(愛川町)の現地法人「ヨシムラアジア」の社長・上野正教(48)が、福田と山田らにバンコクを選んだ理由を明かす。

まだ機械すら置かれていない広々としたスペースの新工場は、バンコク中心部に近い「チュムヌムサップ工業団地」に整備。電力などのインフラが充実し、24時間のセキュリティー体制を備えた企業集積地だ。

同社は米国に続く二つ目の海外拠点として、今後はタイをメーンに東南アジア諸国に向けてマフラーなどを作る予定。現地雇用が中心の従業員は約50人で、上野は「バンコク中心部には日系企業をサポートする人材紹介会社がたくさんある」と話す。

福田と山田は、バンコクでも政府や経済界の有力者らと面会を重ねた。組織内に「ジャパン・チーム」を設置し日本企業のタイ進出支援に力を入れている大手金融機関「カシコン銀行」のピピット副頭取、タイ商業会議所のブラパチャイスリー副会頭ら、いずれもタイ経済界を引っ張るキーマンたちだ。

ミッション団員の一人で昭和女子大学学事顧問・平尾光司(75)の親友、副首相・プリディヤトンやタイ中央銀行会長・ヴィラポンとも会い、本格的なタイ料理に舌鼓を打った。福田と山田は「一つ一つが濃密だった」と振り返る。

2015年末の東南アジア諸国連合(ASEAN)経済共同体(AEC)発足を見据えた今回の訪問。「川崎市内の中小企業の発展に役に立つこと」が目的と強調する山田は「今回、川崎市と川崎商議所が連携してミッション団を派遣できたのはよかった」。

福田は市内中小企業の発展に力を注ぐ考えを示し、こう語った。

「『海外進出=雇用と技術の流出』と捉えられている部分もあるが、そうではない。国内がさらに元気で頑張るためにも海外展開をしていく。今回のミッション団が得た情報を、幅広く市内企業に伝えることが重要だ」

=敬称略

〈おわり〉

【神奈川新聞】


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