1. ホーム
  2. 経済
  3. 【照明灯】「岩盤規制打破」

【照明灯】「岩盤規制打破」

経済 神奈川新聞  2014年12月25日 11:23

左党でなくても「どぶろく特区」をご存じの方は多いと思う。小泉純一郎政権時代に地域活性化を目的に導入された構造改革特区の一つで、酒税法の規制を緩和し農家などでもどぶろくを製造、販売できるようにした。東日本大震災、原発事故で被災した飯舘村は福島県内の特区認定第1号だ▼第3次安倍晋三内閣が発足した。政権の先行きは、これまでの「官製」ではなく民間主導の景気回復を実現できるかにかかっていると言っても過言ではない。鍵を握るのが成長戦略。その具体策として国家戦略特区、地方創生特区の成否であろう▼これまでいくつもの政権が独自の特区制度を創設し、大胆な規制緩和による成長を唱えた。国内の特区はまさに百花繚乱(りょうらん)だが、名産品を生んだ例などはあっても経済をけん引するほどの特区はいまだ登場していない▼所変わって中国の経済特区。工業、商業、金融で「改革開放」を先導し、大国化の礎に。一方で富裕層と貧困層の格差拡大や政治腐敗の温床になったとの指摘もある▼総選挙に勝利した安倍首相は「岩盤規制」の打破に意欲を示しているが、経済的な利益一辺倒に陥る恐れはないだろうか。規制といっても国民の命や健康、社会的な公平性を守るための“岩盤”は必須である。

【神奈川新聞】


シェアする