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  3. 14神奈川衆院選:県内18小選挙区の情勢 (本社総合調査・敬称略)

【名簿の見方】氏名、投票日現在の満年齢、☆は比例代表との重複立候補者、所属党派、自民党派閥名(所属している場合)、前職・元職・新人の別。丸数字は当選回数▽党派の略称は、自=自民党、民=民主党、維=維新の党、公=公明党、次=次世代の党、共=共産党、生=生活の党、無=無所属▽自民党派閥の略称は、麻=麻生派、町=町村派。

■1区 横浜市中・磯子・金沢区 松本が支持層固める

6選を目指す自民前職・松本が支持基盤を着実に固めて優位に立ち、維新新人・篠原と共産新人・明石が追う展開。県庁所在地を含み、各地域での勝敗を象徴する選挙区とされる1区だが、民主は小選挙区制度導入以来初めて候補者の擁立を見送った。次世代の党や生活の党も擁立せず、野党候補が絞られた。

松本は党国対副委員長や党政調会長代理を務め、今回衆院選の公約策定にも携わった。地元の県議や横浜市議、企業経営者らの布陣に支えられて街頭演説を重ね、社会保障の安定化に向けた政策の進展を訴えている。

自民支持層の8割、公明支持層の6割も固め、候補者のいない民主支持層の一部にも食い込んだ。「政策の安定した実行には圧倒的な勝利が必要」(陣営)とさらに上積みを目指す。

篠原は2011年の横浜市議選でみんなの党から初当選した後、結いの党を経て維新の党に参加した。衆院解散当日に公認を受け、市議を辞職して出馬した。若年層から一定の支持を集め、維新の支持層の8割は固めている。半面で民主支持層は2割程度しか固められず、無党派層への浸透も途上だ。

明石は前回に続く2度目の挑戦。共産の支持層の6割のほか、民主支持層の一部も取り込んだ。「アベノミクスによる格差拡大」への批判に注力する。

立候補3

明石 行夫55 共 新

松本  純64☆自麻前(5)

篠原  豪39☆維 新

(投票率別の投票者数)

有権者数  41万8893人

投票率

50% 20万9446人

55% 23万 391人

60% 25万1335人

65% 27万2280人

■2区 横浜市西・南・港南区 菅 知名度生かし盤石

7期目を目指す自民前職の菅が組織力と官房長官の知名度の高さを生かし、盤石の構えをみせる。2度戦った民主元職が6区に回ったことも有利に働いている。いずれも新人の共産・三輪、生活・岡本は支持を集めきれていない。

首相の“女房役”を務め、全国区の知名度がある菅。市議時代(横浜市西区)からの強い地盤を持ち、県議、市議を中心に企業や団体などの組織票をがっちりとまとめている。

自民支持層の8割を固め、公明支持層からもまとまった支援を受ける。野党支持層でも民主の3割、第三極の維新に3割、生活に2割の食い込みをみせる。無党派層でも他の候補の4倍に当たる支持を集め、引き離している。年齢別も各年代で満遍ない。

元県議(港南区)の三輪は消費増税中止や集団的自衛権反対を訴え、反自民票の取り込みを図るが、支持を広げきれていない。共産支持層の8割を固めたが、無党派は1割に満たない。候補者不在となった民主支持層の取り込みを図る。

東京7区(中野、渋谷区)から国替えして挑む岡本は出遅れが響き、厳しい戦い。生活支持層の8割を固めたが、公示直前に党の公認が決まったこともあり、他党の支持層には浸透していない。元銀行員の経歴を前面に出してアベノミクスの批判を強め、支持拡大を狙う。

立候補3

三輪智恵美60 共 新

菅  義偉66☆自 前(6)

岡本 幸三54 生 新

(投票率別の投票者数)

有権者数  42万3811人

投票率

50% 21万1905人

55% 23万3096人

60% 25万4286人

65% 27万5477人

■3区 横浜市鶴見・神奈川区 小此木 安定した戦い

7選を目指す自民前職の小此木が祖父、父3代にわたる地盤を手堅く固め、安定した戦いを進めている。党県連会長の小此木は、政権の経済政策「アベノミクス」の継続を訴え、地方議員らと連動。自民支持層の約8割、公明支持層の約9割を固め、民主支持層の約4割にも食い込んでいる。年代、性別を問わず幅広く支持を広げており、無党派層への浸透でも他候補を若干リードしている。

民主元職の勝又は、アベノミクスを「賃金は上がらず、格差は広がっている」と批判。野党再結集を主張し、政権批判票の受け皿を目指す。しかし、民主支持層の4割程度しか固められていない。一方で、60代以上の支持が比較的厚く、無党派層の支持も小此木を僅差で追っている。推薦を出した連合神奈川や神奈川ネットの支援を受けて追い上げを図る。

共産新人の木佐木は共産支持層をほぼ固め、第三極の支持層にも一定の支持を得ている。無党派層への浸透が課題だ。

次世代新人の横田は、公示前に急きょ、3区への国替えが決まり、全般的に出遅れている。

各陣営とも、約6割が投票先を決めていない無党派層の取り込みに全力を挙げる。投票率の動向とともに、前回選で当時の日本維新の会やみんなの党、日本未来の党に流れた票の行方も鍵を握る。

立候補4

勝又恒一郎52☆民 元(1)

横田 光弘57☆次 新

木佐木忠晶30 共 新

小此木八郎49☆自 前(6)

(投票率別の投票者数)

有権者数  41万9642人

投票率

50% 20万9821人

55% 23万 803人

60% 25万1785人

65% 27万2767人

■4区 横浜市栄区、鎌倉・逗子市、三浦郡 浅尾が先行 迫る山本

前回は全体の半数に迫る票を集めて小選挙区を制した無所属前職・浅尾が、今回も先行している。自民前職・山本が迫り、共産新人・加藤と無所属新人・荻原が追い掛ける展開となっている。

代表を務めたみんなの党を解党し、初めて無所属で臨むが、これまで地元活動やメディア出演などで築いた地盤や知名度を生かし、自公を含む他党支持層に食い込む。公認候補を出さなかった民主支持層からも約6割、無党派層からは4候補のうち最も多い3割弱の支持を集める。20、50代など幅広い年代で支持されている。

前回国替えした山本は早々と首相ら大物の来援を受け、安定した党勢に乗って小選挙区当選を目指すが、自民支持層の半分ほどしかまとめきれていない。公明支持層からは4割弱、無党派層からの支持も1割弱にとどまっている。

消費税増税や原発再稼働の反対を訴える加藤は、共産、社民支持層の約8割を固めたが、それ以上の広がりがまだ見られない。

荻原は、前回の党公認から無所属へ転身しての再挑戦。「リベラル票の受け皿」を狙うが、支持は広がっていない。

全体の半数近くは投票する候補を決めていない。選挙戦での無党派層への浸透に加え、有権者の75%超を占める鎌倉市、栄区の票の行方が鍵を握る。

立候補4

山本 朋広39☆自 前(2)

浅尾慶一郎50 無 前(2)

荻原 隆宏44 無 新

加藤 勝広70 共 新

(投票率別の投票者数)

有権者数  32万7471人

投票率

50% 16万3735人

55% 18万 109人

60% 19万6482人

65% 21万2856人

■5区 横浜市戸塚・泉・瀬谷区 坂井がリード広げる

自民前職の坂井が手堅く支持を集め、リードを広げている。維新新人・水戸が後を追い、無所属新人・後藤田が続く展開となっている。

前回、議席を奪回した坂井は、県連幹部や地元の県議、市議らの応援を受け、堅実に支持を集めている。自民支持層の8割超を固めたほか、民主支持層、無党派層も2割ほど取り込んでいる。年齢別では、20代から70歳以上の全世代で5候補者中で最も多い支持を得ており、3選をうかがう勢いだ。

昨夏の参院選で敗れ、衆院選に初挑戦する維新・水戸は、街頭での露出度を高めているが、支持に広がりがみられない。維新支持層の4割、民主支持層の3割を固めるにとどまり、無党派層にも1割ほどしか浸透していない。

無所属・後藤田は、5月に政界から引退した元法相・田中慶秋の長女。民主の地盤が比較的強い地域だが、現状では民主支持層の2割ほどしか固め切れていない。無党派層の支持も伸び悩む。一方で、維新支持層の半数に食い込みもみせている。

共産・横山は安倍政治批判を展開しているが、共産以外の支持を拡大できずにいる。

次世代・河野は国民目線の実感できる景気回復を訴えるものの、期待する保守層などの支持を伸ばし切れていない。

立候補5

坂井  学49☆自 前(2)

水戸 将史52☆維 新

後藤田弥生48 無 新

河野 敏久58☆次 新

横山 征吾43 共 新

(投票率別の投票者数)

有権者数  45万 309人

投票率

50% 22万5154人

55% 24万7669人

60% 27万 185人

65% 29万2700人

■6区 横浜市保土ケ谷・旭区 上田追う三村、青柳

2年前の衆院選に続き民主、第三極、公明、共産が争う構図。7期目の当選を目指す公明前職・上田が支持基盤を固めるとともに自民からの支援も受け、手堅く票をまとめる。2区から国替えしてきた民主元職・三村と前回比例復活した維新前職・青柳が追い、共産新人・北谷が続く。

上田は比例に重複立候補しない「背水の陣」で臨む。公明支持層の9割以上、自民支持層の5割近くを固めた。自民の推薦を受けた「自公統一候補」として地方議員とともに駅頭に立つなどして、自民支持者、保守層へのさらなる浸透を図っている。

三村は選挙直前に2区から国替えしてきたため知名度の向上が課題となるが、すでに民主支持層の6割を固めた。地元である保土ケ谷区を中心に若さや「格差のない経済政策」を訴え、無党派層の獲得にも力を入れる。

雪辱を期す青柳は維新支持層の5割超を固めたほか、自民支持層の2割に食い込んでいる。無党派層の取り込みが追い上げの鍵となるため、「身を切る改革」などをアピールし、支持拡大に努めている。

北谷は、消費税増税の中止や憲法9条の精神に立った外交などを訴え共産支持層の5割強を固めた。

横浜市保土ケ谷、旭区は公営団地も多く高齢化が進む地域。地域活性化などが課題となっている。

立候補4

青柳陽一郎45☆維 前(1)

三村 和也39☆民 元(1)

上田  勇56 公 前(6)

北谷 真利53 共 新

(投票率別の投票者数)

有権者数  37万3354人

投票率

50% 18万6677人

55% 20万5344人

60% 22万4012人

65% 24万2680人

■7区 横浜市港北・都筑区 鈴木優勢 中谷が続く

自民前職・鈴木が優勢で、民主新人・中谷が続く展開。維新新人・豊田と次世代前職・松田が追う。共産新人・大山は伸び悩んでいる。

比較的若い住民や新住民が多い地域。全体の4割弱を占める無党派層の5割強が投票先を決めておらず、動向が鍵を握りそうだ。

3期目を狙う鈴木は地方議員による地盤固めのほか、「改革、断行」を街頭で訴えて支持拡大を目指す。自民支持層の8割弱を固めたほか、公明支持層にも9割超浸透。無党派層の1割も取り込んだ。年代別では、全世代から満遍なく3~4割強の支持を集めている。

元県議の中谷は、公示前から海江田万里代表らが入って知名度アップを図り、民主支持層の6割弱をまとめ無党派層の2割の支持を得ている。20~30代の2割強に浸透しているが、他の世代はむらがある。

豊田は、横浜市議の経験をPRして支持を訴え、維新支持層の9割を固めた。無党派層や民主支持層を1割取り込み、50代の2割に浸透している。前回は比例単独候補で議席を得た松田は、次世代支持層の8割を固め、自民支持層の1割に食い込んでいるが、無党派層には浸透していない。

大山は消費税増税中止や集団的自衛権の行使容認反対などを訴え、共産支持層の5割を固め、社民支持層の3割弱に浸透している。

立候補5

鈴木 馨祐37☆自麻前(2)

豊田 有希39☆維 新

大山奈々子51 共 新

松田  学57☆次 前(1)

中谷 一馬31☆民 新

(投票率別の投票者数)

有権者数  43万4257人

投票率

50% 21万7128人

55% 23万8841人

60% 26万 554人

65% 28万2267人

■8区 横浜市緑・青葉区 江田の牙城 追う福田

維新の共同代表を務め5期目を狙う前職・江田を、小選挙区初勝利での3選を目指す自民の前職・福田が追う展開。共産の新人・若林は伸び悩む。擁立を見送った民主票の行方や無党派層の動向がポイントとなる。

全国遊説で地元入りが難しい江田だが、知名度の高さを背景に地元県議らが街頭演説などをカバーする。維新支持層の9割を固めたほか、民主支持層の6割、無党派層からは5割の支持を取り込んだ。公明の3割近く、自民支持層にも2割ほど食い込んでいる。

年代別では30代から5割以上の支持を集めているほか、40~60代も他候補への支持を上回る。女性の4割が支持している。比例区との重複立候補を見送っており、政権交代可能な一大勢力の確立を期す。

江田との対決は4度目となる福田は、自民支持層の6割に浸透しているが、公明からの支持は4割に満たない。20代から5割、70歳以上から4割の支持を集める。最近2回はダブルスコア以上の差が開いており、インターネットを活用した浮動票の取り込みを狙う。アベノミクスの継続と水素エネルギー政策を掲げ、「経済成長を推し進める」と支持を訴えている。

若林は共産支持層の8割を固めたが、他党の支持層や無党派層には及んでいない。脱原発などを訴え基礎票の上積みを図る。

立候補3

江田 憲司58 維 前(4)

若林 靖久29 共 新

福田 峰之50☆自 前(2)

(投票率別の投票者数)

有権者数  38万6924人

投票率

50% 19万3462人

55% 21万2808人

60% 23万2154人

65% 25万1500人

■9区 川崎市多摩・麻生区 笠と中山に続く椎名

民主の前職・笠と自民の前職・中山が激しく競り合う中、維新の前職・椎名が追い上げを図る。前職3人による生き残りを懸けた戦いで、共産の新人・堀口は浸透し切れていない。都内へ通勤する「神奈川都民」や多摩、麻生両区内の大学に通う若者も多く、無党派層の動向が鍵を握る。

前回、県内の民主候補で唯一小選挙区を勝ち取った笠は、地元での高い知名度と元文科副大臣の実績を生かし、教育改革や子育て施策を訴える。街頭演説など豊富な運動量で、民主支持層の6割を固めたほか、公明支持層の5割、自民支持層の2割に食い込む。無党派層にも浸透し、男性から3割、20代からは6割の支持を集めた。

前回、笠に9千票差まで迫り比例復活で初当選した中山は、ミニ集会開催や行事回りなどでさらなる浸透を図ってきた。自民支持層の6割をまとめた一方、公明は4割に届かない。30代以上で他候補を上回る支持を得ている。公示前に首相が応援に入るなどしててこ入れし、小選挙区での勝利を期す。

みんなを離れ、維新に加わった椎名は、朝夕の駅頭を中心に原発だけに頼らないエネルギー政策などを強調。維新支持層を9割を固めるが、取り込みたい無党派層には広がっていない。

堀口は消費増税の中止などを訴える。共産支持層の8割近くを固めている。

立候補4

中山 展宏46☆自 前(1)

堀口  望38 共 新

笠  浩史49☆民 前(4)

椎名  毅39☆維 前(1)

(投票率別の投票者数)

有権者数  30万7282人

投票率

50% 15万3641人

55% 16万9005人

60% 18万4369人

65% 19万9733人

■10区 川崎市川崎・幸区、中原区の一部 田中堅調 城島が追う

「第三極」の野党候補が不在の選挙区。7期目を目指す自民前職の田中が支持層を手堅くまとめて先行する。民主元職の城島、共産新人の中野が追う展開。

田中は川崎市議、県議で培ったネットワークと高い知名度を持ち、地元での街頭活動も豊富だ。党組織運動本部長の重責を担い、アベノミクスの実績などを訴える。自民支持層の7割を固める一方、連立与党を組む公明支持層からの支持は4割にとどまっている。無党派層は2割を取り込んだ。年代別では満遍なく浸透し、各年代で他候補を上回る支持を集めている。男性の4割が支持している。

民主党政権で財務相など重要ポストを務めた城島。労組出身で連合神奈川の重点選挙区に位置付けられているため、党幹部が連日応援に入っている。民主支持層の7割を固め、維新支持層の3割近くに浸透。公明支持層の2割も取り込んだ。ただ無党派層は1割と伸び悩んでいる。男性より女性の支持が高い。

党川崎南部地区委員長の中野は、2度目の挑戦。共産支持層の9割を固め、維新支持層の4割に食い込んでいる。無党派層へは浸透しきれていない。30代や男性の支持が比較的高い。

旧住民の多い臨海部と高層マンション建設で新住民が増える中原区を抱える。区割り変更で同区の一部が18区に編入され、有権者は前回より約5万人減った。

立候補3

城島 光力67☆民 元(4)

中野 智裕56 共 新

田中 和徳65☆自 前(6)

(投票率別の投票者数)

有権者数  44万1000人

投票率

50% 22万 500人

55% 24万2550人

60% 26万4600人

65% 28万6650人

■11区 横須賀・三浦市 小泉が独走態勢築く

3選を目指す自民前職・小泉が独走状態。民主党が擁立を見送ったため一騎打ちだが、共産新人・瀬戸は苦しい展開だ。

小泉は他候補の応援で全国を駆け回るため選挙中に選挙区に入るのは数日しかないが、曽祖父の時代からの強固な地盤や小まめな地域活動に基づく根強い人気などで盤石の態勢だ。

今回も重複立候補をせず小選挙区一本での出馬。公明にも推薦を求めていないが、これまでに自民支持層の9割、公明支持層のほぼすべてを固め、無党派層にも広く浸透。民主支持層も7割を押さえている。

年代別でも全世代で優位。40代、50代、70歳以上では7割超の支持を得ており、不安材料は見当たらない。

解散の直前に擁立された瀬戸は小泉の父で元首相の純一郎と2度戦った経験があり11区で3度目の挑戦。

消費税増税、集団的自衛権や原発再稼働の問題などを取り上げ、首相の安倍晋三の政権運営全般を強く批判。横須賀特有の問題として米原子力空母の母港撤回を訴えている。

これまでに共産支持層の9割弱を固め、社民支持層にも浸透しているが、広がりに欠けている。

自衛隊や在日米軍の施設を抱え、保守層が多い選挙区。少子高齢化や大手企業の拠点閉鎖に伴う人口減少が深刻な課題になっている。

立候補2

瀬戸 和弘62 共 新

小泉進次郎33 自 前(2)

(投票率別の投票者数)

有権者数  38万4921人

投票率

50% 19万2460人

55% 21万1706人

60% 23万 952人

65% 25万 198人

■12区 藤沢市、高座郡 星野、阿部競り合う

自民前職・星野と民主前職・阿部が競り合い、次世代新人・甘粕と共産新人・味村が続く。長らく自民候補、民主候補、阿部の三つどもえの構図が定着していた選挙区だが、今回は解散後に阿部が民主入りし、事実上の一騎打ちとなりそうだ。

星野は前回、政権復帰を目指す自民への追い風で、7万3千票余りを獲得して初当選。今回は「アベノミクスの再加速」を掲げ上積みを狙う。自民支持層の8割や公明支持層の6割など保守層を手堅くまとめる。

前回、日本未来の党で比例復活した阿部は、同じ選挙区で長年しのぎを削ってきた民主元職と手を組み、「野党の結集」をPR。民主支持層の8割を固め、古巣の社民支持層や生活支持層にも浸透する。

無党派層は現時点で阿部がやや優勢だが、多くが態度を明らかにしていない。阿部を支援することになった連合や民主の中でも保守寄りとされる層も含めて、その動向が大きく影響しそうだ。

前回は第三極ブームで約3万2千票を得た甘粕は次世代支持層の8割のほか、維新支持層6割が支持。自民でも民主でもない層に一定の広がりが見られる。

来春の藤沢市議選に向け準備をしていた味村は急きょ、参戦。共産支持層への浸透が5割程度にとどまるなど知名度不足が響き、苦戦している。

立候補4

甘粕 和彦31☆次 新

星野 剛士51☆自 前(1)

味村耕太郎25 共 新

阿部 知子66☆民 前(5)

(投票率別の投票者数)

有権者数  37万9554人

投票率

50% 18万9777人

55% 20万8754人

60% 22万7732人

65% 24万6710人

■13区 大和・海老名・座間・綾瀬市 甘利が組織力で圧倒

11期目を目指す自民前職・甘利が優位に選挙戦を進めている。いずれも新人の維新・伊藤、共産・高久が非自民支持層の取り込みを狙う展開。

経済再生担当相の甘利はアベノミクスの司令塔を自任。「景気回復、経済再生にはアベノミクスしかない」と訴える。経産相や労働相などを歴任した抜群の知名度とこれまで培ってきた組織力で、自民支持層の8割、公明支持層の9割を固めた。さらに、擁立を見送った民主支持層の2割も取り込んでおり、他を圧倒している。

応援演説で全国を回るため、地元は30人超の自民系の県議や市議が中心になって引き締めを図っている。世代別でも、20代から70代まで幅広い年代に浸透している。

元座間市議の伊藤は「野党の代表。政権担当できる野党を育ててほしい」と訴える。唯一の20代という若さを前面に出し「同一労働、同一賃金。若者の汗が報われる社会を実現する」ともアピールし、維新支持層の9割を固めた。民主支持層の2割弱も取り込んでいるが、無党派層には浸透しきれていない。

元大和市議の高久は「景気を壊している」と消費税廃止を主張。党所属の市議10人の応援を受けて護憲、米海軍厚木基地の撤廃も訴える。共産支持層の8割を固め、民主支持層の一部にも食い込みを図っている。

立候補3

甘利  明65☆自 前(10)

高久 良美60 共 新

伊藤 優太29☆維 新

(投票率別の投票者数)

有権者数  46万4686人

投票率

50% 23万2343人

55% 25万5577人

60% 27万8811人

65% 30万2045人

■14区 相模原市中央区、緑・南区の一部 赤間優位、追う本村

自民・赤間が自公支持層を確実に固め、優位な展開に持ち込んでいる。民主の逆風下で前回苦杯をなめた本村は、民主支持層をほぼ固めたが、非自民層の受け皿として伸び悩み、赤間を必死で追う格好となっている。

赤間は自民、公明の支持層のいずれも8割以上を固めた。維新4割、無党派層からも2割の支持を得る。

前々回、前回とも獲得した10万票からの上積みを図るため、14区内の区ごとに地方議員、後援会による支部組織をつくるなど基盤を強化した。来春の市議選の公認候補予定者を一気に増やし、統一地方選と連動させた組織戦を展開。公明推薦も取り付け、3期目を目指す。

本村はこの2年間、精力的に地元回りを続けてきた。自公勢力に対抗するため、民主以外の非自民勢力を結集する支援議員団をつくり、支持拡大に取り組んでいる。連合神奈川とも連携した戦いを進める。

民主支持層の8割を固めたが、期待の社民支持層は3割、無党派層も1割に満たない。

共産新人の中野渡は共産支持層は9割近く、社民支持層も7割を固めた。その他の支持層では伸び悩む。

前回の維新から次世代に移った中本は、「ぶれない第三極」を掲げ、保守支持層の切り崩しを目指すが、維新支持層の3割強を除けば、苦戦している。

立候補4

赤間 二郎46☆自麻前(2)

中本 太衛49☆次 元(1)

中野渡 旬66 共 新

本村賢太郎44☆民 元(1)

(投票率別の投票者数)

有権者数  44万4859人

投票率

50% 22万2429人

55% 24万4672人

60% 26万6915人

65% 28万9158人

■15区 平塚・茅ケ崎市、中郡 河野の地盤揺るがず

強固な地盤で、7期目を目指す自民前職・河野が保守層だけでなく、幅広い層から支持を集めており、無所属・池田と共産・沼上の2新人を相手に、安定した戦いを展開している。

前回、全国最多となる19万2604票を獲得した河野は今回、自民支持層の8割、公明支持層の6割を固めた。さらに、いずれも候補がいない民主の5割弱、維新の6割余も取り込んでいる。政権与党にありながら、脱原発を主張し続ける論客としての高い知名度を生かし、無党派層の過半数にも浸透している。

世代別で見ると、20代と30代で約7割、40代と50代で約6割、60代と70歳以上で5割前後の支持を獲得している。親子3代続く「河野王国」とも呼ばれる地盤は揺るぎない格好だ。

非自民勢力の受け皿を目指している池田は、公明支持層の3割、民主や維新の2割から支持を集めているが、無党派層へは浸透しきれておらず、苦しい戦い。

沼上は、母体である共産支持層をほぼ固めた。民主支持層の1割にも食い込んでいる。

前回は、河野と共産新人の一騎打ちという構図で、投票率が県内最低の56・94%を記録し、下げ幅は県内最大の11・50ポイント。無効票も県内最多の1万9133票だった。小選挙区に民主や第三極の候補者がいない状況が続き、今回も投票率の低下が懸念されている。

立候補3

池田東一郎53 無 新

河野 太郎51☆自麻前(6)

沼上 徳光28 共 新

(投票率別の投票者数)

有権者数  45万6957人

投票率

50% 22万8478人

55% 25万1326人

60% 27万4174人

65% 29万7022人

■16区 厚木・伊勢原市、相模原市緑・南区の一部、愛甲郡 義家、後藤が横一線

自民前職の義家と民主前職の後藤が、前回同様に激しく競り合い、共産新人の池田が追う展開。前回新人を立てた維新が候補者擁立を見送っており、第三極へ流れた票の行方など無党派層の動向が焦点の一つになる。

義家は、引退した亀井善太郎の地盤を引き継ぎ自民支持層の6割をまとめ、推薦を受ける公明支持層も8割を固める。選挙区内の両党地方議員が支える選挙戦では、圏央道や国道246号バイパスなどインフラ整備の実績を掲げて地元貢献度をアピールする。

地元県立厚木高校出身の後藤は、高校同窓会を中心とした後援会組織の動きが活発で、民主支持層の8割をまとめている上、自民支持層の2割に食い込む。「リベラル保守」を掲げ、中小企業経営者や農業従事者ら従来の自民党支持者にも積極的に働き掛ける。

注目の維新支持層への浸透は、後藤と義家がそれぞれ3割。無党派層からの支持は後藤2割、義家1割に分かれた。

男女別の支持は、義家が男性の3割、女性の4割。後藤は男性2割、女性3割。年代別支持は、義家が40代以上を満遍なく集めた一方、後藤は20代の4割が支持したものの、40代以上は3割に届かない。

2度目の挑戦となった池田は地方議員と連携し、共産支持層の7割を固め、維新の2割を集めた。

立候補3

後藤 祐一45☆民 前(2)

池田 博英52 共 新

義家 弘介43☆自町前(1)

(投票率別の投票者数)

有権者数  43万3285人

投票率

50% 21万6642人

55% 23万8306人

60% 25万9971人

65% 28万1635人

■17区 小田原・秦野・南足柄市、足柄上・下郡 牧島、2氏引き離す

前回選挙で初当選した自民の前職・牧島が安定感を増し、議席の奪回を目指す民主の元職・神山、初挑戦となる共産の新人・吉田を引き離している。

元衆院議長・河野洋平の強い地盤を受け継ぎ3度目の選挙となる牧島は、地域のインフラ整備などの実績をアピールする。自民支持層の8割を固め、公明支持層の9割近くに浸透。無党派層からも最も多い3割弱、維新支持層からは2割の支持を集める。

国政報告会をほぼ毎週開催してきたほか、大小問わず地域のイベントを駆け回り、着実に個人票を積み上げてきた。男女それぞれの5割弱、年代別でもすべての年代から最も多くの支持を得ている。

大手生命保険会社の元社員で松下政経塾出身の神山は、社会保障改革や国会議員定数削減など財政再建を訴えるとともに、地元出身を強調。民主支持層の8割近くを固め、維新や無党派層からそれぞれ2割の支持を得ている。

小田原出身で産業機械メーカー元社員の吉田は、消費税増税や原発再稼働の阻止を主張。共産支持層の9割以上を固める一方、他党の支持層や無党派層への浸透は進んでいない。

3市8町の広い選挙区で、箱根や湯河原といった観光地がある一方、人口減の課題に直面する自治体も多い。全体の約4分の1が投票先を決めていない。

立候補3

牧島かれん38☆自麻前(1)

吉田 福治59 共 新

神山 洋介39☆民 元(1)

(投票率別の投票者数)

有権者数  42万5890人

投票率

50% 21万2945人

55% 23万4239人

60% 25万5534人

65% 27万6828人

■18区 川崎市高津・宮前区、中原区の一部 山際が一歩抜け出す

自民の前職・山際が安定した戦いで一歩抜け出している。次世代の前職・中田が追い、共産の新人・塩田、生活の元職・樋高が続く展開。維新の新人・北村は出遅れた形だ。

初の小選挙区連勝を期す山際は、現職の経産副大臣としてアベノミクスを推進。デフレ脱却に向けた経済政策に争点を絞り、自民支持層の6割、公明の8割を固めるなど手堅い。20~30代をはじめ全世代から幅広い支持を集めている。

中田は比例北陸信越からの国替え。前横浜市長の知名度は健在で、前知事で副党首の松沢成文と二人三脚の戦いを挑む。2県議の支援を受ける維新支持層の2割を取り込み、無党派層では山際と互角だ。

元東芝社員の塩田は労働環境の改善などを訴える。帽子をかぶりギター片手の演説でPRを図っており、民主支持層の2割に浸透している。

この2年間、地道に選挙区を歩いてきた樋高は、環境政策と震災復興を柱に6割が態度未定としている無党派層の獲得を目指す。

公示直前に出馬表明した北村は精力的に駅頭へ立つが知名度不足が課題。急ごしらえの陣営でも31歳の若さを前面に押し出す。

人口増に加え、区割り変更で中原区の一部を編入。有権者数は約6万7千人増えた。およそ3分の1が態度を明らかにしておらず、動向が注目される。

立候補5

北村  造31☆維 新

樋高  剛49☆生 元(3)

塩田 儀夫64 共 新

山際大志郎46☆自 前(3)

中田  宏50☆次 前(4)

(投票率別の投票者数)

有権者数  41万9338人

投票率

50% 20万9669人

55% 23万 635人

60% 25万1602人

65% 27万2569人


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