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  3. 「オッサン政治」に反旗 怒りの女子会広がる輪
勉強会で意見を交わす参加者ら=東京都千代田区
勉強会で意見を交わす参加者ら=東京都千代田区

安倍晋三首相が衆院を解散した翌日、怒れる女性たちが集い、気勢を上げた。「独善的なオッサン政治はもう勘弁だ」。特定秘密保護法の制定、集団的自衛権の行使容認…。この2年間で繰り返された「暴挙」に、会社員や主婦、学生ら女性約150人の憤りの声は収まらなかった。参加者は互いの連絡先を交換し、怒りの輪はさらなる広がりを見せ始めた。

「私は、ものすごく怒っている。この怒りを共有したい」。22日、都内で開かれた「怒れる大女子会!」と題した勉強会。熱気に満ちた会場で、横浜弁護士会所属の太田啓子弁護士は声を上げた。安倍政権が押し切った特定秘密保護法の制定、集団的自衛権の行使容認に「怒りを感じている」といい、「選挙権を持っていない子どもたちのためにも、何が起きているかを知って声を上げよう」と呼び掛けた。

女性の声が政治に反映されていない。そんな思いを共有した弁護士や教授らが企画した。

政治学者の三浦まり教授(上智大法学部)は「女性の活躍は先進国で最低」と指摘。衆議院に占める女性国会議員の割合は8%と世界平均(約20%)を大幅に下回ることや、女性議員ゼロの市町村議会が約4割に上る実態を紹介すると、会場から驚きの声が上がった。

「多様な意見を社会に反映させるのが民主主義だが、地方でも国政でも私たち女性の声が代弁されていない」と三浦教授。

東京都議会や国会では、女性軽視のやじが飛び交った。「女性の声が反映されない社会のゆがみが生じ、女性の声に耳を傾けない、全く筋違いなやじが繰り返される」。結果として「『選挙で勝てば何をやってもいい』という、政治を権力ゲームとしかみていないオッサン政治が続いている」と強調した。

安倍政権は「女性が輝く社会」を掲げる。大企業や国、自治体に女性登用のための独自の数値目標決定と公表を義務づける女性活躍推進法案はしかし、実効性を疑問視する声が上がり、今国会では廃案となった。

出産を機に職場を離れる女性は6割に上る現状がある。東京都大田区の元区議・奈須りえさんは「政権の言う輝く女性とは、ほんの一部の女性を指しているのではないか」と疑問視。「名ばかりで骨抜きの法案」にさせないため、「女性が政治に関心を持っているところを示さないといけない」と訴えた。

会場には、福島第1原発事故後、自主避難してきた母親らの姿もあった。約3時間、世代や地域を超え、参加者は日ごろ抱いていた憤りを吐露した。連絡先を交換し、次の女子会を話し合った。

「女子会」という響きに引かれたという女性(22)は「気軽にお茶を飲みながら、政治を語れる勉強会は初めて。難しく構えず、思いを話せた」と笑顔を見せた。

横浜市神奈川区の女性会社員(40)は「政治には何を期待しても無駄だとあきらめてきたけれど、そんなことはないと思えた。こんなふうに怒りや思いを共有できる女子会を友達と企画してみたい」と声を弾ませた。

太田弁護士は「政治に不満を持つ人は少なくない。それぞれの地域で、怒りを共有し、自ら動きだす人が増えることで、オッサン政治を変えていけるのでは」と話した。

【神奈川新聞】


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