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年末商戦時に選挙 県内百貨店が困惑

経済 神奈川新聞  2014年11月22日 03:00

突然吹いた解散風に、百貨店業界が困惑している。投開票日の日曜日は投票所に向かう人が多く、午前中を中心に客足が鈍る傾向にあるからだ。今回の投開票日(12月14日)は、折しも年末商戦の書き入れ時。歳暮の売り上げ動向にも気をもむ。「何も、12月でなくても…」。そんな恨み節も聞かれる。

「12月の選挙は明らかにマイナス要素」。県内の百貨店関係者は打ち明ける。

景気の腰折れを懸念していたため、消費増税の先送りには賛成する。だが、突然の衆院解散・総選挙には戸惑いを隠せない。

当然のことながら、日曜日は平日よりも来店客が多く、売上額も大きい。投開票日はクリスマスを前にした貴重な一日だが、客足への影響は避けられそうにない。

さらに気掛かりなのは、歳暮商戦の行方だ。公職選挙法では、有権者に金品を渡して投票を依頼することが禁じられている。選挙の時期になると、同法に抵触したと疑われるのを避けるためか、商品券やギフトの買い控えが進むという。

今年と同様、年末に衆院選が行われた2012年。県百貨店協会の統計によると、横浜市内の主要百貨店(7店舗)の12月の売上高は前年同月と比べ1・7%減だった。マイナスとなった背景には天候などさまざまな要素が考えられるが、選挙も影響したと言えそうだ。

ちなみに、13年12月は2・2%増。株価上昇に、消費増税前の駆け込み需要も加わり、輸入腕時計を中心に高額品が飛ぶように売れていた。

「いかにも、という富裕層のお客さんだけでなく、ごく普通の30~40代のサラリーマンが、100万円単位の腕時計を購入していく姿が目立った。どこか異様な盛り上がりだった」。ある百貨店の担当者は、アベノミクス効果に沸いた1年前を振り返る。

今、あのときのような高揚感はない。景気回復基調とはいえ、4月の消費増税以降、高額品の売れ行きは回復に至っていない。

別の担当者はつぶやく。「結局、アベノミクスとは何だったのか。多額の税金を投入して選挙をやる理由も、分からない」

【神奈川新聞】


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