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産学官でごみ減量 鎌倉・逗子市 葉山町 関東学院大

政治行政 神奈川新聞  2014年11月09日 11:30

ごみ排出の大幅削減など廃棄物をめぐる問題の解決に向け、鎌倉、逗子市、葉山町と関東学院大学(横浜市金沢区)が本格的な連携に乗り出す。皮切りとして14日に同大でシンポジウムを開催。松尾崇市長、平井竜一市長、山梨崇仁町長がそろって出席する予定で、廃棄物行政の現状や課題を共有し、連携策について議論する。企業との協力も視野に入っており、産学官でのごみ削減プロジェクトとして成果につなげたい考えだ。

廃棄物問題をめぐる3首長の結節点の一つは、葉山町発祥の生ごみ処理器「キエーロ」。横長の木箱に入れた土に生ごみを埋めるだけだが、採光や通風の工夫でバクテリアの動きを活発にし、貝や太い骨などを除き生ごみを完全に分解でき、堆肥化する。

もともと土の中にいる微生物の力を活用しているので、設置後に追加費用はかからない。生ごみは大半が水分なため、埋め続けてもほとんどかさが増えないのも利点だ。

3首長ともキエーロのユーザーで、その威力を実感。それぞれの自治体で購入費の大半を補助したり、3市町で普及活動を行ってきたりした実績があり、今回の連携でも重要テーマの一つになりそうだ。

パートナーとなる関東学院大は、規矩(きく)大義学長が鎌倉市の防災・危機管理アドバイザーを務める。逗子市とは今夏に地域課題解決などに向けた連携協力協定を締結。葉山町では同大学生が里山整備などのボランティアを実施している上、山梨町長が同大OBと、4者で連携を進める上での素地があった。

さらに、同大は今春、地域が抱える課題を共有し、解決を図っていく社会連携センターを新設。今回のような取り組みを進める上での好条件がそろった。

14日のシンポジウムはキックオフ的な位置付け。3首長の報告に続き、小山嚴也副学長をコーディネーター、3首長をパネリストに、課題解決や連携に向けて意見を交わす予定だ。

同大の研究で交流を重ねている企業には、今回の活動に強い関心を示している企業もあり、産学官連携に発展する見通し。多くの自治体が苦慮するごみ問題の解決に向け、具体的な成果を生み出していく構えだ。

鎌倉、逗子、葉山の3市町にとって、ごみ排出量の削減は共通する喫緊の課題となっている。それぞれ、燃やすごみ量の2~3割を削減する目標計画を進行中で、今回の連携が追い風になりそうだ。

鎌倉市は来年3月、市内2基の焼却施設の一つが老朽化により停止する。そのため、3万6600トン(2013年度)ある燃やすごみを3万トン以下まで抑えなければならない。

方策の一つとして来年4月に家庭系ごみの収集有料化を開始。2千トンの削減を見込むが、それだけでは足りず、生ごみ処理器のさらなる普及などにも力を入れる。15年度に10年度比で26%減を目指す。

逗子市も、有料収集を来年10月から実施する。背景にあるのは、市内の最終処分場の問題。すでに容量が満杯近くになっており、がれきが発生する災害時などを見越し、余力の確保が必要となっている。19年度に08年度比で20%減らす。

葉山町は、焼却や埋め立てを町外で行っており、恒常的に掛かる経費の圧縮を模索。15年度に10年度比で30%減を掲げる。削減や分別の徹底を目指し、今年6月から県内初となる無料の戸別収集を始めた。

【神奈川新聞】


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