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「震災援助で被ばく」 米兵提訴知ってと横須賀の市民団体が活動

社会 神奈川新聞  2014年11月05日 03:00

訪米し、原告の弁護士から被害実態などを聞く呉東弁護士(左)
訪米し、原告の弁護士から被害実態などを聞く呉東弁護士(左)

東日本大震災後に被災地で支援活動「トモダチ作戦」に参加した米原子力空母ロナルド・レーガンの乗組員らが健康被害を受けたとして、米国で東京電力を相手に起こした集団訴訟について広く知ってもらおうと、横須賀市内の市民団体が活動している。10月には現地を訪問。調査などを基に「福島原発のもう一つの深刻な実態を日本人も知る必要がある」と訴えている。

米メディアなどによると、2012年12月、三陸沖に派遣されたレーガンの乗組員8人が、東電福島第1原発事故の影響が正確に伝えられず被ばくし健康被害を受けたとして、同社を相手に計1億1千万ドルの損害賠償を求める訴えをカリフォルニア州サンディエゴの米連邦地裁に起こした。

今年10月、同地裁は訴えを退けるよう求めていた東電の主張を認めず、訴訟を継続する判断を示し、原発を製造した東芝、日立製作所など複数企業を被告に加えるよう求めた乗組員らの主張を認めた。原告は200人以上に膨らみ、今後は事実認定などを争う見込みとなっている。

「原子力空母の横須賀母港問題を考える市民の会」は地裁判断が出る直前に訪米、原告の弁護士2人と面会し被害実態を調査。弁護士は「白血病や潰瘍、甲状腺疾患など通常、若年成人には見られない多数の症状が出ている」と話したという。

同会共同代表の呉東正彦弁護士は「当時レーガンは原発の風下にいた。飛行甲板の線量は通常の2・5倍になったといわれる。その後6カ月間、水兵らは艦上で生活、作業を続けており、低線量被ばくを受けたのでは」と指摘。「彼らは日本人を助けるために働いた。日本政府はサポートするべきだ」と主張する。

支援任務後、甲板などに付着した放射能の除染作業を終えたというレーガンは来年秋には、米海軍横須賀基地に配備されているジョージ・ワシントンと交代する予定だ。呉東弁護士は「安全性を示すためにも米海軍は客観的な情報を出し、市民向けの説明会を開いてほしい」と求めている。

【神奈川新聞】


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