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「市販化に向けて正念場これから」 光る花開発の高根社長

社会 神奈川新聞  2014年10月28日 03:00

「光る花」の共同開発に携わってきた高根社長=国立科学博物館
「光る花」の共同開発に携わってきた高根社長=国立科学博物館

遺伝子組み換えによる園芸品種で世界初の「光る花」-。県内から共同開発に参加した「インプランタイノベーションズ」(横浜市鶴見区)の高根健一社長(46)は「初公開は第一歩。市販化に向けて、開発はこれからが正念場」と意気込む。

「高付加価値で高く売れる花が欲しい」。開発を着想した原点は高根社長が横浜で起業した2003年の春だった。どんな植物の開発ニーズがあるのか探るため、園芸農家に行ったアンケート。縮小する花卉(かき)市場の窮状を訴え、新たなマーケット創出を求める声に背中を押された。

高根社長は花の色や形を工夫するだけで、ニーズに応えられるとは考えなかった。「今までにない」をテーマに掲げ、たどり着いたのが、花そのものを光らせる発想だったという。

遺伝子関連で共同研究をしていたNECソフト(現・NECソリューションイノベータ)に声を掛け、さらに農業・食品産業技術総合研究機構花き研究所、奈良先端科学技術大学院大学を口説き落とすなどし、全体の調整役を担ってきた。

蛍光染料などを吸収させて花を人工的に光らせる技術は過去にも存在したが、5年ほどの試行錯誤の末、海洋プランクトンに含まれる蛍光タンパク質の遺伝子を活用し、花自体を光らせることに成功。樹脂で固めれば1年以上、光を放ち続けるところまで研究は進んだ。

ただ、一般向けの商品化となると課題は多い。今回は青色発光ダイオード(LED)で照らし、特製のフィルター越しに観察させており、花単体で光を強める技術改良が必須だ。現時点で成功したのは、遺伝子組み換え手法がすでに確立された東南アジア原産の花壇花「トレニア」だけ。花の種類を増やす必要もある。

高根社長は「光る花が人々に身近な暮らしの場面を彩るようになることが本当のゴール」と力を込めた。

【神奈川新聞】


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