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議会の進路:県内議員定数 削減の流れ 曲がり角

政治行政 神奈川新聞  2014年10月24日 12:30

もう限界 ■ 監視機能どう確保

住民の意見を代表する地方議会の適正規模とは、どのようなものか。改選期が近づくたびに、検討テーマになる議員定数の削減問題。議会活動に対する厳しい視線や深刻な財政事情を背景に、十分な議論がなされないまま削減が決められてきた面も否めない。関係者からは「もう限界」「議会の役割を考える中で定数も見極めるべき」といった声が上がる。

人口減や住民の高齢化が顕著な小規模自治体が多い県西部。人口1万1千人余りの松田町が2011年9月の改選を前に定数14を12に減らしたのは「世相を考慮し、経費削減につなげるため」だった。

「人口千人につき議員1人という一般的な考え方に基づいて決めた」が、議会関係者は「二つの常任委員会に委員は6人ずつ。これ以上減らすと、十分な議論ができない。今の定数が限界」と漏らす。来秋の改選では削減しない方針だ。

松田町が考慮したような定数の“人口基準”は、大規模な自治体にはそのまま当てはめられない。

全国最多の約370万人が暮らす横浜市は定数86。人口が伸び続ける中、1979年以降に定数を10削減してきた。結果、議員1人当たりの人口は約4万3千人とはるかに多く、全国の政令市平均の2倍近くとなっている。

今年6月、定数削減を求める陳情を不採択とした藤沢市でも、「議員1人当たりの人口数は重要。(人口規模が近い)横須賀市に比べ、藤沢は定数を削りすぎている」といった意見が出た。賛否が割れたため、来春の統一選に定数36のまま臨むことになった。

定数41の横須賀市は議会制度検討会が議論。現状維持を求める意見が多く、「地方分権で自治体の業務は質、量とも増えている上、基地を抱えるなど特殊な事情があり、多様な意見を聴く必要がある」といった理由が挙げられている。

松田町に隣接する定数12の開成町も、来春の統一選では削減しない。議会関係者は「1999年、2007年、11年と削減を続けてきたが、必ずしも適正規模に関する本質的な議論があったわけではない。周辺自治体の動向を見て判断していた」と明かす。08年、12年と削減を重ねた大井町も、同様の姿勢で臨んできたという。

削減の主な狙いとされる経費削減は、必ずしも大きな成果を挙げていない。1973年の22から半減の11となった真鶴町の1人分の削減効果額は300万円。湯河原町も1人分で500万円強という。

こうした中、寒川、山北町は削減を前提とはせず、結論を出す時期にもこだわらず検討を続けている。寒川町のベテラン議員は「定数を削減した議会の中には、減らしすぎて後悔しているところもあると聞く。慎重に考えるべきテーマで、行政のチェック機能をどれだけ果たせるかなど総合的に見極める必要がある」と指摘する。

【神奈川新聞】


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