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二宮町長選まで1カ月 人口減対策など課題

政治行政 神奈川新聞  2014年10月18日 03:00

 任期満了に伴う神奈川県の二宮町長選(11月16日投開票)まで1カ月を切った。現職の坂本孝也町長(70)に、元県議の村田邦子氏(57)と町議の脇正文氏(58)の2新人が挑む構図が固まっており、8年ぶりに選挙戦となる見込み。新人2人は、町が取得した東大果樹園跡地の活用法や人口減少対策などを課題に挙げているが、具体的な主張を打ち出すまでには至っておらず、対立軸は見えにくい。町の将来像をめぐり、今後活発な論戦が展開されるかは見通せていない。

 町は2012年、明確な使途が定まらないまま4億5千万円を投じて東大果樹園跡地(中里、約3万7600平方メートル)を取得した。

 坂本氏は「公共施設用地など、さまざまなことが考えられる」と取得理由を説明。「町民の意見を聞き、活用方法を決めていく」と今後を見据える。

 「更地では負債」と強調する村田氏は「国の地方創生の取り組みを活用し、町の商業者や事業者、市民団体などと連携し活用していきたい」と展望する。

 脇氏は、町民や有識者の声を聞きながら「県や国と連携し、経済再生の視点から、民間の学校教育関係の施設誘致を考えていく」と訴える。

 一方で、町の将来像をめぐる議論はどうか。

 有識者でつくる「日本創成会議」が発表した試算では、二宮町は40年までの30年間で20~30代の女性が半減する「消滅可能性都市」に分類された。町の試算でも、現在約2万8700人の人口は35年には約2万2200人に減少する見通しという。

 こうした中、3氏は定住促進策を提唱している。

 「もともと教育熱心な土地柄。子どもの教育レベルが高い町を目指す」と訴えるのは坂本氏。働き盛りをターゲットに、「そうした点に気付いてもらう手段」として、日帰り観光に力を入れているという。

 村田氏は「日帰り観光という古い手法はストップすべき」と主張。「若い世代へ、安心して子育てできる町をしっかりPRしていきたい」とし、終末期の在宅医療システムづくりにも意欲を見せる。

 脇氏は、小学校の教諭を長年務めていた経験を踏まえて、小学校の英語などの特区誘致を提唱。教育をきっかけに「人が移り住み、人口が増える。それが町の活性化にもつながる」としている。

 告示は11月11日だが、任期の4年間でどのような施策を展開するか、各陣営から具体的な主張は聞こえてこない。ある陣営は、こう打ち明けた。「今回の町長選に、争点はない」

 町選挙管理委員会によると、9月2日現在の有権者数は2万4849人(男1万1977人、女1万2872人)。


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