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相鉄の本厚木延伸 切望の市が独自案作成

社会 神奈川新聞  2014年10月08日 03:00

厚木市は7日までに、地域活性化のために長年要望してきた相模鉄道本線の本厚木駅延伸について地下トンネル方式などの事業案を独自にまとめた。費用確保などの課題は残されているが、同社は50年前まで小田急線本厚木駅に乗り入れていた経緯があり、“復活”に懸ける市関係者の思いは根強い。

事業案は、市が広域交通促進事業の一環として2012年度に調査研究に着手したもの。地域経済の活性化、新たな都市基盤の整備を目標として通勤・通学者の利便性の向上を図り、定住促進効果などを期待している。

調査研究テーマは大きく三つに分かれ、事業費もそれぞれ試算した。

まず、相鉄本線の終点・海老名駅で小田急線に乗り入れて本厚木駅に延伸させる場合、事業費は約6億円。海老名駅周辺で両線の交差部分を設けて乗り入れると約90億円になる。

また、トンネル方式は海老名駅の手前で分岐する相鉄線の貨物線(厚木線)を一部活用し、相模川に向かって途中から地下化して本厚木駅の地下駅につなげる想定。整備工事は大掛かりとなり、費用も約640億円に跳ね上がる。

市は、1964年11月に相鉄の本厚木駅乗り入れが廃止されて以降、再開要望を続けてきた。しかし、乗り入れに関しては両社の過密なダイヤなどが壁となって進展はなかった。そこで、JR相模線と併走する相鉄線の貨物線に注目。単独延伸で乗り入れ調整の課題をクリアすることを目指したという。

大深度地下利用法の適用でトンネル掘削を地下40メートル以上とすれば、用地買収や事前補償も不要となり、着工はスムーズになる。既存の貨物線を活用することで建設コストの高いトンネル部分を2キロ未満に抑えられるメリットもある。

市の提案に対し、相鉄(本社・横浜市西区)側は「厚木市をはじめ多くの延伸要望を頂いている。多額の設備投資や採算性を検討して現段階での事業化は困難と判断している」と答えるにとどまっている。

市は「費用負担を含めて実現に多くの課題があることは承知しているが、議論を進めるため延伸案を独自に研究している。市民の間には過去に本厚木駅に乗り入れていたという思いもある」と話している。今後は関係機関との調整や計画の具体化などを引き続き検討する。

【神奈川新聞】


JR相模線厚木駅前にある相鉄線貨物線の終点=海老名市河原口
JR相模線厚木駅前にある相鉄線貨物線の終点=海老名市河原口

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