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横浜・緑区土砂崩れ 違法盛り土、市は指導継続怠る

社会 神奈川新聞  2014年10月08日 03:00

土砂崩れが起きた現場に調査に入る横浜市職員=7日午前10時ごろ、横浜市緑区白山3丁目
土砂崩れが起きた現場に調査に入る横浜市職員=7日午前10時ごろ、横浜市緑区白山3丁目

台風18号の影響により土砂崩れが発生した横浜市緑区白山の崖地で業者が違法に盛り土をし、2010年3月に市から是正勧告を受けていた問題で、市が11年2月以降は是正指導を行わず違法状態の崖を放置していたことが7日、分かった。市建築局違反対策課は「指導が途中で途切れたことは非常に問題」として、当時の担当職員から話を聞く方針。盛り土と土砂崩れとの因果関係については「崩落部分に盛り土部分が含まれているが、盛り土工事が崖崩れの原因かどうかは調査中」としている。

市建築局によると、09年1月下旬に近隣住民から土木事務所に陳情があり、同2月に同局宅地審査課が市内の不動産・総合建設会社に対し工事中止を求めた。同4月にも陳情が寄せられ、同課は10年2月まで十数回にわたって同社を指導。しかし改善されず、宅地造成等規制法違反である盛り土1メートル超が確認されたため、同3月に同局違反対策課が工事停止命令と是正勧告を出した。

同社は工事を中止し、同6月に是正計画書を提出。計画書では同7月に崖の傾斜を崩れる危険のない30度以下に整地するほか、同8月に排水施設を設置するとしたが、同9月の現地調査では改善されなかった。市は11年2月に呼び出し通知書を出したが、同社は応じなかった。その後、市は改善指導を継続しなかった。

通常は呼び出しを繰り返すなどして指導を続けるが、今回は1度の呼び出し通知書で中断。約3年7カ月にわたり違法状態を放置した理由について、市担当者は7日の会見で「当時の職員から話を聞かないと分からない」と繰り返した。

市は同日、現場を視察して同社から聴取。「崖上の道路から4トントラック約40台分の土を入れた。是正工事はある程度整地して傾斜を緩やかにしたが、費用の問題で排水工事はやっていない」などと説明。今後の対策は「(必要性を認識しているが)具体的な方法など現段階では分からない」と話したという。市は「業者による改善が第一だが、できるだけ安全性を早期に確保し避難勧告を解除することも重要。総合的に対応策を検討したい」としている。

1990年度以降、同法違反で市から指導を受けながらもいまだに是正されていない崖地は市内に243カ所あるといい、市は「台風19号の接近が予想されている。近隣住民に知らせるなどしていきたい」と話している。

◇業者「無許可で残土搬入」

無許可の盛り土をめぐり、横浜市から是正指導を受けていた市内の不動産・総合建設会社の男性社長(70)は7日、神奈川新聞社の取材に対し、建設残土の無許可搬入を認め、「残土処理の費用を浮かせた上、土地を整地・拡張して売却するつもりだった」と釈明した。

社長は「(是正指導を受けた)2010年春までに3回ほど残土を運び込んだ」と説明。所有する斜面地約2200平方メートルの3分の1の範囲に、残土の搬入を下請け業者に指示したことを明らかにした。

10年6月には宅地造成等規制法に基づいて傾斜を30度以下に整地し、排水施設を設ける是正計画を市側に提出したというが、「財力がなく、着工できないまま放置していた」と釈明。「斜面地は竹やぶで丈夫だと思っていた。土砂崩れが起きるとは思わず、(擁壁などを整備しなかった判断は)安易だった」と弁解した。

横浜市の担当者は7日、同社事務所で社長から事情を聴き、安全な状況に改善するよう指示した。

【神奈川新聞】


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