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【照明灯】侵略的外来種

社会 神奈川新聞  2014年10月04日 10:31

〈ランタナの籬(かき)に 沿うてゆけば/ランタナは 目の高さ、/きらきらと 朝露も 目の高さ。〉

▼まど・みちおさんの詩にある、ランタナの花が道ばたに咲いている。アスファルトの割れ目に根を張り、枝を伸ばしている。生命力の強さに驚いたが、小紙地区版の連載で「世界の侵略的外来種ワースト100」のリストに入った園芸植物と知った

▼1995年、大阪府高石市で毒を持つ外来生物のセアカゴケグモが見つかり、国内に不安が広がった。横浜市も港湾施設などを対象に実態調査を行った。毒性が比較的弱く、かまれても重症化しないことが発表され、「毒グモ騒動」は全国的に終息に向かった。ただし、その後も各地で発見例が続いている。素手では触らないなどの注意が要る

▼生物多様性を損なう脅威として、外来生物の問題が注目されている。国連環境計画などの国際チームは、2020年には生物種や生態系の多様性が現在よりも悪化している恐れが高いという予測をまとめた

▼韓国の平昌で6日から、生物多様性条約締約国会議が開かれる。保全対策を加速する必要性について、各国が認識を共有する場になりそうだ。色とりどりのランタナの花は美しい。だが、その裏に秘めている侵略性も忘れたくない。

【神奈川新聞】


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