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地域の農業 伝統脈々
大正から続く品評会、100回に 「久末農産物品評会」

話題 神奈川新聞  2016年12月05日 02:00

大正時代から続き、100回記念の久末農産物品評会。中央に野菜の宝船が置かれた=川崎市高津区
大正時代から続き、100回記念の久末農産物品評会。中央に野菜の宝船が置かれた=川崎市高津区

 関東大震災や戦時中も途切れずに続いた川崎市高津区の「久末農産物品評会」が100回の節目を迎え、4日に市立久末小学校体育館で住民らに公開された。大正時代から同一地域で続く品評会は全国でも珍しく、10年に1度お披露目される野菜で作った祝いの宝船も登場。主催のJAセレサ川崎久末支部の根笹雅之支部長は「地域が守ってきた伝統。200回、300回と続けていきたい」と話している。

 会場には地域の農家約30軒が作った野菜や果実566点が並んだ。中央には、農家の約20人が寄贈した白菜やブロッコリーなどを2時間半かけて積み上げた宝船(長さ約2・5メートル、高さ約2メートル)を展示。家族連れらは、3日に行われた審査で入賞した野菜を中心に、熱心に品定めして購入を予約していた。

 品評会の初開催は1916年12月。ただ内部的な催しだったため、翌年から数えて今年が100回目となった。根笹支部長は「戦時中は品がそろわず芋だけで、男手もなく、苦労したと聞きます」と話す。

 3日には、長年にわたる品評会を通して生産者と住民の交流や農業の発展に貢献したとして、内閣総理大臣感謝状と農林水産大臣賞が贈られた。同支部は来年2月に記念祝賀会を開く予定で、100年間の歴史を記した記念誌もまとめる。

 同JAによると、自治体など行政主催による品評会が100回を記録した例はあるが、「支部単位で行われたものは全国でも聞いたことがない」という。


野菜の宝船
野菜の宝船

大正時代から続き、100回記念の久末農産物品評会。中央に野菜の宝船が置かれた=川崎市高津区
大正時代から続き、100回記念の久末農産物品評会。中央に野菜の宝船が置かれた=川崎市高津区

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