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危険ドラッグ販売者を県内初起訴 違法認識の立証が焦点

社会 神奈川新聞  2014年09月26日 03:00

危険ドラッグを販売したとして、薬事法違反(指定薬物の販売)の罪で県内で初めて起訴されたドラッグ店経営者の初公判が26日、横浜地裁で開かれる。経営者は違法性の認識について争う構えで、無罪を主張するとみられる。危険ドラッグは他の薬物に比べ、摘発されても起訴される割合が低いのが実情だが、捜査側は「まん延のもとを絶つ」と販売店の摘発に力を入れる。今回の裁判で検察側が違法性をどのように客観的に立証し、地裁がどう判断するのか、注目されている。

起訴状によると、被告は5月22日、川崎市川崎区のドラッグ店で、指定薬物である「AB-FUBINACA」(通称)を含んだハーブ1袋(約3・054グラム)を4950円で客に販売した、とされる。

同被告は7月に県警に逮捕され、横浜簡裁で罰金25万円の略式命令を受けたが、不服として正式裁判を申し立てた。関係者によると、被告側は「違法な薬物が含まれているとは知らなかった」と主張している。

危険ドラッグをめぐっては、乱用が原因とみられる死亡例や使用者による交通事故が社会問題となっている。一方、薬事法違反容疑で摘発された事件では、違法性の認識が捜査の焦点となるケースが多い。

8月に開かれた衆院厚生労働委員会で警察庁の幹部が行った説明によると、昨年1年間に全国で危険ドラッグ販売などの同法違反容疑で摘発されたのは37人で、このうち起訴されたのは18・9%の7人。2012年に薬物事件で起訴された割合は、覚せい剤取締法違反は80・8%、大麻取締法違反は52・4%、麻薬取締法違反で48・1%となっており、危険ドラッグの低さが際立つ。

こうした傾向は県内でも同様だ。県警は今年1月から8月末までに危険ドラッグを販売したり所持したりしたとして、薬事法違反容疑で12人を逮捕・書類送検したが、起訴は3人にとどまる。米川被告の事件でも、販売に関わったとしてともに逮捕された同被告の長男は不起訴処分となった。

同委で、警察庁幹部は「違法薬物であることの認識を否定した事件では、不起訴になる事例が見られる」と説明。今後の捜査については「違法性の認識を裏付ける客観的な事実の収集を図る」と述べた。捜査関係者の1人は、「危険ドラッグのまん延を防ぐためには、もとを絶つ必要がある」と販売店摘発の意義を強調する。

地検幹部は今回の裁判について、「店は自らの利益のために販売しており、悪質だ」と違法性の立証に自信を見せている。

【神奈川新聞】


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