1. ホーム
  2. 社会
  3. 【社説】デング熱感染 考えたい温暖化の影響

【社説】デング熱感染 考えたい温暖化の影響

社会 神奈川新聞  2014年09月15日 09:52

県内でも患者が確認されたデング熱の感染が各地で相次いで報告されている。

その多くは東京・代々木公園で蚊に刺されて感染したとみられているが、近隣の別の場所での感染が疑われる患者もいて、拡散の可能性も見せ始めた。

代々木公園で感染したとみられる横浜市南区の女性が同市金沢区の「海の公園」で蚊に刺されたとして、同市は公園の一部を閉鎖し、蚊を採取して調査しているが、現時点でウイルスは検出されていない。

厚生労働省は都や23区の担当者を集めた緊急対策会議を開き、蚊を調べてウイルスが確認されれば駆除する方針を確認した。

厚労省はホームページで「発熱、頭痛、筋肉痛や皮膚の発疹などが主な症状」「人から人に直接感染するような病気ではない」「体内からウイルスが消失すると症状が消失する、予後は比較的良好な感染症」と説明している。

ただ、「デングウイルスに対する特有の薬や有効なワクチンはなく、対症療法になる」ことや、「まれに患者の一部に出血症状を発症することがあり、その場合は適切な治療がなされないと致死性の病気になる」としている。

過剰におびえる必要はないだろう。外出の際には肌の露出を抑え、虫よけスプレーを使うなど個人でも適切に備えたい。

ただ、ウイルスを媒介する蚊の生息域を広げる地球温暖化については懸念が募る。

デング熱の主要な媒介蚊であるネッタイシマカは日本での分布は確認されていない。だが、媒介能力のあるヒトスジシマカは現在、秋田、岩手以南に生息する。東南アジア原産で、1942年にはこの蚊が媒介したデング熱が大阪、神戸、長崎などで流行した。

50年代の北限は栃木県だったが、その後徐々に北へ分布域を拡大してきた経緯がある。生息条件は年平均気温が11度ほど。地球温暖化の影響を受けた事例とされる。

世界保健機関(WHO)は温暖化の影響で蚊が媒介するデング熱やマラリアなどの感染症が各国で増える可能性があると警鐘を鳴らす。

ヒトスジシマカとは別の蚊が北上してこないとも限らない。日本は各国と連携し、より一層、温暖化対策に力を入れていく必要がある。

【神奈川新聞】


シェアする

編集部のおすすめ

アクセスランキング

  1. 40代男性がはしかに感染 横浜

  2. 伊勢丹相模原店跡、複合ビル建設を検討 野村不と売買交渉

  3. ロマンスカー車内でわいせつな行為・小田急車掌を逮捕/神奈川

  4. 横須賀市内で5900軒停電

  5. 横浜高島屋が開店60周年 鳩サブレー缶など限定販売

  6. 動画 はっけよい…ぎゃー! 比々多神社で泣き相撲

  7. 稲村ケ崎海岸の沖合に女性遺体 鎌倉署が身元など捜査

  8. 閉店セール、開店前に行列も 伊勢丹相模原店

  9. 【写真特集】台風15号の被害状況

  10. 保育園埋設の放射性汚染土問題 横浜市が保護者に相談会