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スマートハウスへ攻勢 電機メーカーが新製品投入

経済 神奈川新聞  2014年09月11日 03:00

HEMSを活用すれば、スマートフォンで、離れた場所から自宅のエアコンを操作できる
HEMSを活用すれば、スマートフォンで、離れた場所から自宅のエアコンを操作できる

太陽光発電や蓄電池などを組み合わせたり、家電機器を自動でコントロールしたりして、効率的にエネルギーを利用する「スマートハウス」関連事業の拡大を電機メーカー各社が進めている。東日本大震災をきっかけとした節電意識の高まりに加え、2016年に予定される電力小売市場の全面自由化を前に、家全体のエネルギーを管理するHEMS(へムス)などの機器の需要増が見込まれるためだ。各社は商機と捉え、新製品の投入や提案活動などに力を入れている。

「今日は大阪は暑いみたい。飼っているイヌが心配なのでエアコンをつけよう」。9月上旬のある日。東京に出張中の、パナソニックの男性社員が取り出したのは、エアコンのリモコンではなくてスマートフォン。画面に表示される操作ボタンで、大阪府内にある自宅のエアコンを稼働させる。「これで大丈夫」

遠隔地からの家電操作を可能にするのがHEMSだ。家電と連携することで、使用電力をグラフとして画面に表示して「見える化」したり、電力料金プランなどに応じて自動で家電をコントロールしたりできる。

パナソニックは創業当時から、分電盤(ブレーカー)や照明のスイッチ、コンセントなどの住宅関連機器で高いシェアを持ち、独自の販売網に強みがある。また、HEMS事業の拡大を狙い、工事店など事業者向けに設置研修などを行う拠点を、横浜市神奈川区を含めた11カ所に整備する計画も打ち出している。

一方、昨年8月に、HEMSを含めたスマートハウス関連事業に本格参入することを宣言したのが三菱電機。鎌倉市に取引先など向けにプロモーション用のスマートハウスを建築。エアコンやテレビ、冷蔵庫などの家電機器とHEMSを連携させ、停電時や節電時の動作についてのデモンストレーションを体験できる。

同社は昨年12月から販売していたHEMSを改良。エアコンやテレビなど業界最多の14台の製品を接続して制御できるタイプを10月から投入する。太陽光発電と電気自動車(EV)の蓄電池を連携させ、停電時でも電力供給を可能にするシステムを提供するなど技術力で攻勢をかける。

普及に向けた課題もある。横浜市が13年に市民を対象に行った環境に関するアンケートによると、HEMSの認知度は2割程度。パナソニック担当者も「節電、省エネ以外の付加価値をどうつけていくかが今後の鍵」と話す。

ここで先行するのが東芝。外出先から冷蔵庫内の画像を撮影してスマホで閲覧できる機種や、自宅の様子を確認できるロボット掃除機など、HEMSに接続する家電やサービスの拡充で他社との差別化を図っている。

【神奈川新聞】


太陽光発電と電気自動車の蓄電池を連携させて、電気供給が可能になる=鎌倉市
太陽光発電と電気自動車の蓄電池を連携させて、電気供給が可能になる=鎌倉市

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