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いじめで海自隊員自殺 暴行の上司、書類送検へ

社会 神奈川新聞  2014年09月02日 03:00

海上自衛隊横須賀地方総監部(横須賀市)は1日、護衛艦乗組員の男性1等海曹(42)から暴行などを受けた部下の男性隊員が今年、自殺したと発表した。同総監部は、いじめやパワハラなど不適切な指導が主な原因だったと説明。海自の横須賀警務隊が暴行などの疑いで、2日に書類送検する方針。

◆横須賀総監部 相談放置 幕僚長謝罪

総監部によると、1曹は昨年10月、隊員の頭部をペンライトで、同11月には平手でそれぞれ頭を殴った。同12月には、艦内の出入り口の扉を閉めて手を挟んだ。隊員は今年、横須賀基地に停泊中の護衛艦内で自殺した。翌日、1曹は指導の一環を名目に隊員の携帯電話を預かっていたのが発覚するのを恐れ、海に捨てた。

同警務隊などの調べに、1曹は「業務に向上が見られずフラストレーションが募り、次第にこういう指導になった。あくまで指導という認識だった」と話している。

河野克俊海上幕僚長は1日、記者会見し「いじめ自殺を防ぐことができず、痛惜の念に堪えない」と述べた。隊員の遺族には先週、直接謝罪したという。小野寺五典防衛相も同日、「大変重く受け止めている」と話した。

隊員は昨年7月と同9月、上司で幹部の分隊長に、1曹との関係を理由に配置転換を申し出た。しかし、同分隊長は原因の追究をしなかった。

自殺の2日前、隊員は3度目の相談を上司にし、自殺前日には上司2人と1曹、男性隊員の4人で面接を実施。上司の1人が1曹の指導内容を注意し、隊員本人にも行動への改善を求めた。その日の夕方、1曹は隊員にバケツを持たせたり、土下座をさせて謝らせたりした。1曹を注意したばかりの上司が現場を目撃したが、止めなかった。「自殺するとは思わなかった」と述べているという。

総監部は「(隊員は)上司とそりが合わないことが原因で異動を申し入れたが、それを聞きながら放置し、連絡やしかるべき対応をしておらず、明らかに不適切な対応があった」と指摘した。

さらに、いじめ、パワハラ行為を複数の隊員が目撃していながら止めることはなく、艦長への報告もされていなかった。

総監部は「遺族が個人の特定を望まない」として、隊員の階級や自殺時期、所属する艦名を明らかにしていない。

【神奈川新聞】


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