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神奈川県警が振り込め摘発へ 全国初の専門部署設立 100人規模、一元化で捜査へ

社会 神奈川新聞  2014年08月30日 03:00

県警が振り込め詐欺の摘発強化に向け、専門部署を刑事部捜査2課に新設することが29日、分かった。県警本部の各部からメンバーを集め、総勢100人規模で各自の専門性を捜査に活用。現在は主に各署で対応している犯行グループの実態解明や突き上げ捜査を本部が一元的に担い、迅速で集中的な捜査を図ることでグループ幹部の摘発や事件の抑止を効果的に進める。秋の人事異動に合わせ9月中旬に発足。県警によると、振り込め詐欺摘発の専門部署設置は全国初。

名称は「特殊詐欺緊急検挙対策プロジェクト」。刑事部各課をはじめ、生活安全部、地域部、警備部から人員を確保、特命担当の警視を実務上のトップに据える。

県警幹部によると、犯行グループはピラミッド型の組織になっており、現金を受け取る「受け子」などの末端を逮捕しても、突き上げ捜査で指示役の幹部を割り出すのは困難だ。判明しても時間がかかり、拠点を移している場合が多い。

一方、振り込め詐欺の捜査は現在、大掛かりな事件以外は署が主体になっているが、逮捕した事件の裏付け捜査に追われ、突き上げ捜査に十分な労力をかけられていないのが実情だ。摘発件数は前年より増加しているが、「摘発すればするほど忙しくなり、他の事件捜査に手が回らない悪循環に陥っている」(県警幹部)という。

専門部署は、主に「実態解明班」と「拠点対策班」で構成。実態解明班は、現在は各署が行っている携帯電話や口座など犯罪ツールの分析、逮捕した容疑者の供述の裏付けなどを専門的に行い、犯行グループの全体像を解明する。拠点対策班は、こうした分析などを基にグループの活動拠点を割り出し、摘発を進める。

背後に暴力団が介在している場合が多く、暴力団担当の捜査員が情報を収集。現金の受け渡し時に受け子を逮捕できれば、警察犬を投入して見張り役を追跡することなども可能になる。県警幹部は「攻撃は最大の防御。摘発を進めることが犯罪抑止にもつながる」と強調する。

県警によると、今年1月から7月末までの県内の振り込め詐欺認知件数は962件(前年同期比386件増)で、被害額は約28億1400万円(同約9億5400万円増)に上る。昨年は10月以降に急増した。振り込め詐欺対策などを担当する刑事部参事官の井本昇刑事総務課長は「振り込め詐欺の被害が後を絶たない現状を打破するため、県警の総力を挙げて検挙対策を強力に推進していく」としている。

【神奈川新聞】


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