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  3. 【社説】地方議員、関心持って質向上へ

地方議員の質が問われている。東京都議会での女性蔑視発言や、号泣会見が話題となった兵庫県議の政務活動費疑惑など、地方議員の不祥事が相次いだ。

兵庫県議で注目された政活費は、これまでも「第2の給与」と揶揄(やゆ)され、飲食代など使途をめぐる住民訴訟では返還命令も出ている。今でも使用目的に詳細な報告書提出を義務付けていない議会もあり、議会間で温度差がある。今回を機にチェック機能の強化を図り、議員自身が襟を正すのは当然だ。

さらに青森県平川市議会では定数20人のうち15人が市長選をめぐり公職選挙法違反の疑いで逮捕された。地元・神奈川でも県議が危険ドラッグ所持の薬事法違反容疑で逮捕と、あきれて物も言えない事態だ。

こうした不祥事が地方議会、議員への関心や信頼の低下を招いている。無関心は投票率の低下につながる。関心を持たれないから、研さんを怠り自分に甘い議員が生まれるという悪循環に陥るのではないか。

住民も議員の質を嘆いているばかりでは済まない。選んだのは私たち有権者の責任でもあるからだ。どうしたら地方議員の質を向上させられるか。メディアや住民が地方議会、議員に関心を持ち、チェックすることこそが、その一歩だろう。

来春の統一地方選は、地方議会、議員について考える絶好の機会だ。議会傍聴は一つの方法だ。川崎では、これまで議会に関心のなかった子育て世代を中心としたグループが市議会を傍聴しよう、という活動を始めた。質疑を聞くことで、議員の問題意識を知り、「形骸化している」と批判されている議会の抱える課題も見えてくるだろう。直接足を運べなくても、ネットで生中継している議会もある。議会側も情報公開の手段を増やす努力はすべきだ。

さらにネット選挙解禁後、初めての統一地方選でもある。ホームページやフェイスブックを中心としたSNSなどで議員が政策や活動を発信できるようになった。住民にとっては、投票の大きな助けとなろう。

ちなみに前回統一地方選の投票率は県議選45・69%、横浜市議選46・73%、川崎市議選46・11%で、半数の有権者が棄権した。地方議員は、住民に最も身近な議員であり、地域の代表である。議員の緊張感や質を高めるためにも、関心を持つことをあらためて肝に銘じたい。

【神奈川新聞】


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