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戦略産業誘致なるか 厚木市の企業立地条例2年目

経済 神奈川新聞  2014年07月25日 03:00

厚木市の進出企業への誘致策を拡充した企業立地条例がスタートして1年余が経過した。助成金の目玉となる最大1億円が交付される「戦略産業」施設の誘致には至っていない。本年度中に全線開通する予定のさがみ縦貫道路(圏央道の一部)の効果を見越した重点施策は狙い通りの成果を出せるか、正念場を迎える。

市産業振興課によると、同条例は2013年4月、企業誘致条例を改正して施行した。改正のポイントは環境や医療福祉、食品など市内雇用の拡大が見込める業種の製造・研究拠点を戦略産業と位置付けて支援策を拡充した。

進出希望業種のトップに据える戦略産業には次世代自動車、次世代電池、新素材、再生可能エネルギー活用設備、食品・飲料など12業種を設定。国のロボット産業特区に対応した介護・医療、生活支援、災害対応の各ロボット開発も入れた。

戦略産業への奨励金は、森の里など特定誘致地区進出の大企業で投資額の3%(上限1億円)、中小企業で同じく13%(同5千万円)で、全国トップレベルの手厚さという。固定資産税の5年間免除などを含めた誘致策を18年3月末まで延長した。

■5社が進出

初年度の13年度は、大企業を含めた5社(総投資額約65億円)が条例適用を受けて市内に進出。ただ、いずれも戦略産業に該当しなかった。

一方、誘致策の対象としていない物流施設は、13年度から既に6社が開業(うち1社は計画中)、圏央道効果が顕著に現れているという。

同課は13年7~8月、神奈川、東京の3千社を対象に意向調査を実施(回答346社)。厚木市の魅力について聞いたところ、高速道路インターチェンジ(IC)の近接性、関東圏のアクセスの良さが、自治体の支援など他の要件に比べて突出して高いことも分かった。

圏央道は6月28日、相模原愛川IC-高尾山IC間が開通して東名、中央、関越の高速道路と接続。その効果を期待して沿線自治体では企業の誘致合戦が本格化している。

■手応え感じ

同課の担当者は「条例改正の初年度は主に企業を回って新たな誘致策を説明した。手応えは感じており、戦略産業は30社に絞り込んで働き掛けている。2年目は具体的な成果を出したい」と話している。

受け入れ用地として、森の里東地区土地区画整理事業の造成工事が14年度中に始まる。圏央道の圏央厚木IC近くの関口・山際地区など2地区も先行検討エリアに指定している。

1968年、東名高速の厚木IC開設が市内発展に大きく寄与した。産業空洞化の懸念が根強い中、圏央道に続いて市内にICができる新東名高速の開通も予定され、半世紀ぶりに訪れた企業誘致の好機に地元関係者の期待は膨らんでいる。

【神奈川新聞】


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