1. ホーム
  2. 社会
  3. 引きこもり支援は地域で 「若者に役割持てる場を」秋田県藤里町の社協幹部が相模女子大で講演

引きこもり支援は地域で 「若者に役割持てる場を」秋田県藤里町の社協幹部が相模女子大で講演

社会 神奈川新聞  2014年07月21日 03:00

講演した秋田県藤里町の社会福祉協議会の菊池さん=相模女子大学
講演した秋田県藤里町の社会福祉協議会の菊池さん=相模女子大学

引きこもりへの支援を考える講演会「ひきこもりを地域の力に」が20日、相模原市南区の相模女子大学で開かれた。実態調査など先進的に取り組む秋田県藤里町から招かれた講師が活動報告や支援に当たる際の視点などを解説、「役割を持てる場につなげる支援を」と呼び掛けた。

同町社会福祉協議会は「家で引きこもっている若者がいる」との相談を受けたのがきっかけで2007年、全国的にも珍しい全戸訪問調査を実施。その後も引きこもり支援を続ける。

講師を務めた同社協の菊池まゆみ常務理事は「引きこもりに対応するというより、地域の困り事の一つに向き合うと考えることが必要だった」と説明。

調査では、人口約3800人、高齢化率4割超の町で、計113人の引きこもりが判明。支援に乗り出したが、すぐに壁にぶつかった。「『外に出てみよう』と誘いだしたが、『どこに』と問い返され、はっとした。受け皿となる居場所がない、と」

そこで国の制度などを活用し、10年には引きこもりの若者が集える拠点「こみっと」を開設。ハローワークでの求職手続き同行や昼夜逆転の生活の改善、身だしなみの助言などを行ってきた。

菊池さんは「引きこもりの期間が長いほど再就職がおっくうになり、家族だけで問題を解決するのは困難になる。行政や社協、民生委員など第三者だからうまくいく場合もある」と指摘。さらに「引きこもりの人に対し、年配者ほど引きこもりは怠け者という考えが強いが、周囲の認識の転換も大事なこと」とした。

同社協は113人中、半数近くの引きこもりを解消し、36人が一般就職に至った。菊池さんは「地域での就労体験などを経て、当事者は自信を取り戻していった。誰かの役に立つ実感や、役割を持てる場につなげる支援が大切」と語った。

【神奈川新聞】


シェアする