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「村岡新駅」構想 波紋 鎌倉市が建設候補地選定 開発用地に焼却施設 藤沢市「寝耳に水」

社会 神奈川新聞  2014年07月13日 11:00

村岡新駅構想と新ごみ焼却施設候補地
村岡新駅構想と新ごみ焼却施設候補地

藤沢、鎌倉両市が進めるJR東海道線の村岡新駅構想と周辺のまちづくり計画が、大きく揺らぎかねない事態に直面している。鎌倉市が突如、新ごみ焼却施設の建設候補地の一つに、新駅を挟んだ鎌倉側の開発用地を選んだためだ。同市は「物理的に絞り込んだ段階」と説明するが、ごみ焼却施設が建つことになれば最悪の場合、計画の練り直しを迫られるだけに、両市の関係者からは困惑と反発の声が上がっている。

村岡新駅は、両市境にほど近い旧国鉄湘南貨物駅跡地が構想地。新駅とともに、両市は鎌倉側の「深沢地区」(32・6ヘクタール)と藤沢側の「村岡地区」(9・6ヘクタール)を一体開発するまちづくり計画を立て、県とともに「湘南地区整備連絡協議会」を設立して足並みをそろえてきた。

しかし、鎌倉市は6月、深沢地区内にある市有地計4・9ヘクタールの一部が、長年の懸案だった新ごみ焼却施設を建設する4候補地の一つになったと市議会で明らかにした。

市の諮問機関「生活環境整備審議会」の検討部会はこれまで、市有地を対象に2段階の選定を実施。

▽0・5ヘクタール以上

▽接道がある

-を条件に115地点をリストアップ。さらに

▽史跡・学校

▽風致地区条例や古都保存法などの規制が掛かる公園・緑地

-などを対象から除外し、深沢地区を含む4候補地に絞り込んだ。

市は来年1月中に1カ所を選定する方針で、この間、同地区の開発の前提となる都市計画決定手続きも延期させる方針を示した。

2007年に地権者に今後のスケジュールを説明して以降、都市計画決定時期の延期は今回で6度目。この事態に市議会からも批判の声が上がり、納所輝次氏(公明)は本会議で「『早く進めてほしい』という協力的な地権者にも、行政への不信感が出ている」「一種の迷惑施設。候補地に挙がるだけでも大きな影響がある」と厳しく指摘した。

焼却施設を所管する市環境施設課は「市有地が限られている中、基本的な条件に沿って物理的に絞り込んだ段階。最終的な判断は今後、十分な比較検討の中で行う」と説明する。

だが、困惑を隠せないのが藤沢市だ。新駅開発に伴うこれまでのまちづくり計画になかった構想だけに、「寝耳に水」と同市都市整備部。7月上旬には事情説明を受けるため、藤間豊副市長が鎌倉市の小林昭副市長と会談し、途中経過も含めた今後の丁寧な情報提供を求めた。

藤間副市長は「深沢地区が共同のまちづくりの場であるという点が、建設場所を絞り込む評価項目に入るという回答だった。これまで手掛けてきたことの重みがあるはずで、鎌倉市の説明を信じたい」と話した。

藤沢市議会の中からは厳しい意見も。佐賀和樹氏(自民)は「これまで両市で積み上げてきた計画をほごにしかねない判断で、不信感を持たざるを得ない。まちづくりが前向きに進むよう、候補地の取り下げも含めて再考してほしい」と求めている。

◆村岡新駅 1985年の旧国鉄湘南貨物駅(藤沢市村岡東)の廃止に伴い構想が浮上したJR東海道線大船-藤沢間の新駅。県、鎌倉市、藤沢市の3者で構成する「湘南地区整備連絡協議会」が昨年6月に公表した調査結果では、新駅の乗降客数(2030年時点)は1日当たり約6万5800人で、県内への経済波及効果は約1850億円と試算。3者は今後、誘致手続きに必要な「新駅設置促進期成同盟会」を発足させ、JR東日本への正式要望を目指すとしている。

【神奈川新聞】


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