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「データヘルス」事業、横須賀市が民間業者と連携し始動へ

社会 神奈川新聞  2014年07月05日 03:00

ビッグデータを活用した新たな保健事業を説明する(左から)山本代表取締役、吉田市長、青木常務理事=横須賀市役所
ビッグデータを活用した新たな保健事業を説明する(左から)山本代表取締役、吉田市長、青木常務理事=横須賀市役所

横須賀市は、民間業者と協力して国民健康保険の被保険者の特定健診などのデータを分析し、効果的な受診につなげる「データヘルス」事業を本年度から始める。病気になることや重症化を防ぐことで健康寿命を延ばし、医療費を抑えるのが狙い。ビッグデータを保健事業に活用する県内初の取り組みとなる。

市内の被保険者が受けた特定健診に加え、医療機関が保険者に請求する医療報酬の明細書「レセプト」を活用。レセプトには病名や投薬内容などが記載されており、これらの市が保有する膨大なデータを新たな保健事業に生かす。

データ分析で連携するのは、自治体や企業を対象にデータヘルスを実践している「公益財団法人パブリックヘルスリサーチセンター」(東京都新宿区)と「ミナケア」(同千代田区)。被保険者の健康、受診、医療費状況などを把握し、アプローチの必要性が高い被保険者を選定する。

例えば、健診で糖尿病や高血圧の疾患が疑われていながら、放置しているケース。医師でもあるミナケアの山本雄士代表取締役は「放っておくと将来的に心臓発作や脳卒中など重大な病気になりかねない。医療費がかかるだけでなく、人生の生活の質が損なわれてしまう」と早めの受診の必要性を説く。事業では、こうしたデータの分析結果に基づき市の保健師らが対象者に連絡し、個々の病状に合わせた保健指導にあたる。

個人情報は暗号化して業者に提供するため、個人のプライバシーは守られるとしている。

同センターの青木和夫常務理事は「地域の疾患の傾向、課題を絞り込み、どのような年齢層のどのような疾患が課題になっているかが明らかになる」とビッグデータ活用の意義を説く。

横須賀市の国民健康保険の被保険者は、5月末時点で12万464人。2012年度の1人当たりの医療費は約32万8千円で、県内19市平均の約29万6千円に比べて高い。県内で最も医療費がかかっており、吉田雄人市長は「市民の健康増進を図るとともに、医療費の適正化、保険料の市民負担の増加を抑える働きにもつながってくる」と新事業の狙いを話す。

近くデータ分析の作業に着手し、本年度中に保健指導のサービスを開始するとしている。

【神奈川新聞】


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