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郷土の被害教訓に 藤沢市と寒川町が関東大震災をまとめ冊子に

社会 神奈川新聞  2014年07月04日 03:00

関東大震災が与えた影響の大きさを分かりやすくまとめた冊子。藤沢市のブックレット(中央)には復興市街図が付く
関東大震災が与えた影響の大きさを分かりやすくまとめた冊子。藤沢市のブックレット(中央)には復興市街図が付く

発生から90年の節目を昨年9月に迎えた関東大震災の被害や復興をまとめた冊子が、藤沢市と寒川町の公文書館からそれぞれ刊行された。当時の苦難を振り返るだけでなく、今も各地に残る慰霊碑や伝承から、教訓を学び取る大切さを訴えている。

藤沢市文書館のブックレット「関東大震災とふじさわ」(A5判101ページ、800円)は、当時の小学校長がまとめた震災誌や専門家の調査報告などから、現在の市域に当たる7町村の被害状況を詳述した。

震源に近く揺れが強かったため、全半壊した家屋の割合は7割を超え、死者・不明者は270人余りに上ったが、東京や横浜のような大火は起きなかったと説明。全壊した藤沢駅や遊行寺などを収めた写真を多用する一方、資料の乏しい津波については郷土史家の分析から浸水状況を浮かび上がらせている。

復興が新たな都市開発を目指して進められた結果、現在の藤沢市の原形が整ったとする専門家の分析のほか、市内に残る石碑や体験記の一部を取り上げ、苦難を語り継ごうとした人々の思いにも触れている。

寒川町史研究(A5判91ページ、500円)では、震災の被害に詳しい武村雅之名古屋大教授による昨秋の講演内容を再録。講演では倉見神社や一之宮八幡大神などに残る石碑にも言及しており、現地の写真も添えている。

また、昨年寄贈された当時の寒川村助役の震災関連文書を転載。寒川神社例祭の延期通知や小出川改修工事の着工報告、恩賜金伝達式の配置図などを載せ、影響の広がりや復旧に向けた動きが分かるようにした。

問い合わせは、「関東大震災とふじさわ」が藤沢市文書館電話0466(24)0171、寒川町史研究は寒川文書館電話0467(75)3691。

【神奈川新聞】


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