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移りゆく自然調査続け30年

話題 神奈川新聞  2016年11月27日 13:44

標本を整理するかわさき自然調査団のメンバー=23日、かわさき宙と緑の科学館
標本を整理するかわさき自然調査団のメンバー=23日、かわさき宙と緑の科学館

 川崎市内の自然環境調査を市と共同で続けている市民団体「かわさき自然調査団」(三島次郎団長、74人)が12月4日、川崎市多摩区のかわさき宙(そら)と緑の科学館(市青少年科学館)で、活動成果の報告会を開く。「川崎の自然~30年の標本資料が語るもの」と題し、地道に集めた資料を基に変遷と現状を伝える。

 同調査団は、同科学館が募集したボランティアを母体に、1983年から8次にわたり調査を実施。携わった団員は延べ500人以上になる。

 報告会では、最新の第8次(2012~16年)の結果をメンバーらが発表する。渡り鳥のキマユムシクイが県内2例目として見つかったり(2014年)、減少が指摘されているヨタカが観察(同年)されたりしたほか、4次、5次調査では見つからなかった植物のジョウロウスゲが今回初めて見つかった。

 一方で、2次調査で多摩川の河口で確認されたヒヌマイトトンボが、5次調査以降は姿を消したままだ。岩田芳美・同調査団事務局長は「そうした変遷が記録できるのは、やる気のある市民が行ってきたからこそ」と評価する。

 同調査などで同科学館に収集されている標本は、鳥の381点をはじめ、未整理のものも含めると数万点を超す。川島逸郎・同館学芸員は「(希少野生動植物に指定されていた)オオタカは都市環境に順応し、市内でも生田緑地や多摩川などで生息が確認されている。こうした生物が、いついたのかが後世でも分かるのは標本が残っているからこそ」と説明、報告会で活動の意義を説明する。


市内に生息するオオタカの標本
市内に生息するオオタカの標本

 このほか、県立生命の星・地球博物館の瀬能宏学芸員の基調講演「自然史標本と博物館」も行われる。参加無料で午後1時半から。定員100人(当日受け付け先着順)。問い合わせは、同科学館電話044(922)4731。


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