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【照明灯】ゴジラ還暦

カルチャー 神奈川新聞  2014年06月19日 09:24

日本映画を代表する巨大怪獣「ゴジラ」が生誕60周年を迎えた。ハリウッド版3D映画「GODZILLA」の日本公開が来月に迫る。歴代では30作目だ▼1954年公開の第1作は短い場面も印象深い。その内容は今に通じ極めて重い。例えばゴジラの出現と放射能拡散が報告される国会でのやりとりだ。「軽率に公表した暁には国民大衆を恐怖に陥れる」との男性議員の発言に「ばかもの! 事実は堂々と発表しろ」と女性議員がかみつく▼電車内のシーンではゴジラを報じた新聞を市民が話題にする。「長崎の原爆から命拾いした大切な体なのに」とぼやく女性に男性が「また疎開か、いやだなあ」と相づちを打つ。まるで特定秘密保護法の成立や東電福島第1原発の事故を予見したかのようだ▼議員役は当時売り出し中だった菅井きんさんである。ゴジラの翌年に公開された映画「愛のお荷物」でも野党議員として政府を厳しく追及している。後に「婿殿!」の喝で知られるようになるが、その原点はゴジラなどでの議員役にあったようだ▼第1作はDVD化され茶の間でも楽しめる。本紙芸能面(17日付)によればリバイバル上映も進められているという。還暦のゴジラからメッセージを感じとることも、意義があろう。

【神奈川新聞】


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