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期待の新星「夢は五輪」 女子体操14歳・河崎真理菜

スポーツ 神奈川新聞  2014年05月31日 10:45

5月11日の全日本個人総合選手権で中学生でただ一人入賞を果たした河崎真理菜
5月11日の全日本個人総合選手権で中学生でただ一人入賞を果たした河崎真理菜

日本女子体操界に、期待の新星が誕生した。11日の全日本個人総合選手権で、中学生でただ一人入賞を果たした河崎真理菜=とらい体操クラブ=だ。次の戦いの舞台は、世界選手権の出場切符が懸かる6月のNHK杯。2020年の東京五輪出場を夢見る14歳は「ミスのない、満足のいく演技をしたい。一つでも上の順位に行きたい」と意気込んでいる。

11日に代々木第一体育館で行われた全日本個人総合選手権。観客で埋め尽くされたスタンドから、内村航平(コナミ)や寺本明日香(中京大)らロンドン五輪代表選手に大声援が送られる。世代を超え「一流」が集う舞台でも、河崎はひるまなかった。

「ミスなくいこう」

そう言い聞かせて155センチの体をダイナミックにしならせ、審判員の目をくぎ付けにした。段違い平行棒は高難度のマロニーハーフやパクを成功させ、種目別5位タイの13・200点をマーク。得意の跳馬でも10位に入り、平均台と床運動を大きなミスなくこなした。計53・000点をたたき出し、総合7位に食い込んだ。

39位だった前回から大きく順位を上げる結果に「こんなにスコアが伸びるとは思わなかった」と河崎。3月のイタリア国際ジュニア部門の段違い平行棒で3位入賞し、4月の環太平洋選手権(カナダ)のジュニアでも平均台4位、跳馬は5位。世界の舞台でも実績を残した14歳は「経験を積み、ミスが少なくなった」と自らの成長を実感している。

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体操との出合いは3歳の時。両親に連れられ、小田原市のとらい体操クラブに通い始めたのがきっかけだった。放課後、毎日のようにクラブに通い詰め、外が暗くなるまで打ち込んだ。

河崎の最大の武器は「再現力」だ。同クラブの中山孝人代表(50)は「目で見た映像を頭に焼き付けて、すぐ実践できる力がある」と説明する。高難度の映像に見入り、何度も繰り返すうちいつしか実演できている。昔も今も「練習すればするほど、技ができるようになって楽しい」という気持ちが原動力になっている。

小学6年の時に15歳以下の国際大会で優勝。昨年の全国中学校大会では、2年生ながら個人総合で準優勝した。順調に歩み続ける新鋭には、明確なお手本がある。

2012年、ロンドン五輪、女子個人総合銀メダリストのビクトリア・コモワ(ロシア)。154センチと小柄ながら、ダイナミックな演技が持ち味の19歳だ。11年に東京で開かれた世界選手権では、個人総合で準優勝したコモワの演技を客席から食い入るように見詰めた。

「技の一つ一つがきれい。アピールする力がすごい。自分もいつかああいう選手になりたい」。コモワの動画を頻繁にチェックし、脳裏に焼き付ける日々。いつか自分も、世界に羽ばたく日を夢見ている。

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「昨年出場できなかった大会に出る」。河崎はクラブのホワイトボードに、14年の目標をそう手書きした。

「出場できなかった大会」とは、全日本個人総合の躍進で出場切符を手にしたNHK杯を指す。ここで好成績を収めれば、アジア競技大会、世界選手権への道が開かれる。世界の大舞台で経験を積んだ先に、6年後、20歳で迎える東京五輪が待っている。

「世界の選手は強い。今はまだ夢だけど、目の前の大会で結果を残せばきっと間に合う。できればメダルを取りたい」

とびきり大きな夢を、夢のままで終わらせないために。河崎はこれからも着実に歩み続ける。

◆河崎 真理菜(かわさき・まりな) 3歳で体操を始め、大磯小5年時に県ジュニア選手権の女子小学生の部個人総合で優勝。昨年の全国中学大会は2年生ながら個人総合で準優勝。跳馬ではトップだった。大磯中3年。155センチ、42キロ。14歳。大磯町出身。

【神奈川新聞】


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