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【社説】銃と向き合う 忌避すべき存在、明瞭に

社会 神奈川新聞  2014年05月30日 09:02

 危険性や違法性を知りながらも、拳銃やライフルなど殺傷能力の高い武器に引きつけられる人は少なくない。触りたい、所有したいという欲望と、どう向き合えばよいのか。県内で、あらためて考えさせられる事例が相次いだ。

 昨年8月に開催された在日米海軍横須賀基地内のイベントで、米兵が見学に訪れた子どもたちに銃を触らせた。問題視する県内の平和団体代表者らは近く、米軍の行為は銃刀法違反に当たるとして、同基地前司令官らを横浜地検に刑事告発する見通しである。

 イベントの銃体験コーナーは、親子が列を成すほどの盛況だったという。問題発覚後すぐに、米軍幹部は横須賀市役所を訪問。「文化的な背景の違いから一部の方々に大変不快な思いをさせた。同様のことが起こらないよう最大限配慮する」と釈明した。一連の問題はインターネット上で「米軍の無神経さに腹が立つ」「兵器への憧れは誰でもある。反戦意識とは別物」と賛否が分かれ、物議を醸した。

 また、3Dプリンターで製造された殺傷能力のある拳銃を所持したとして大学職員の男が逮捕された事件で、横浜地検は今月28日、銃刀法違反の罪で男を起訴した。県警の調べに、男は「拳銃が大好きで、銃が違法な日本でどうしたら持てるかを考え、自分で造ろうと思った」と動機を供述。さらに「体力的に弱い者の自衛手段として拳銃は必要だ」と持論を展開したという。

 銃が人を引きつけるのは事実だ。力強さや機能美、造形美などが理由だろう。幼少期にモデルガンで遊んだり、ゲームや映画の銃撃戦に心躍らせたりした経験を持つ人もいよう。私たちの中には、平和や治安を願う一方で、こうした武器の魅力を無頓着なほど容易に受け入れてしまう面が否定できないことをまず自覚する必要がある。

 その上で、映像やモデルガンなどを楽しむ行為と、本物を手にする行為に明瞭な一線を引かなければならない。特に、

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