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市民の銃体験中止 全国の陸自に通達

社会 神奈川新聞  2014年05月30日 03:00

防衛省の陸上幕僚監部(陸幕)が、陸上自衛隊の駐屯地などを一般開放するイベントで実施してきた銃の操作体験を取りやめるよう全国約150の駐屯地に文書で通達していたことが29日、分かった。通達の昨春以降、駐屯地で開催された記念行事や祭りなどでの銃体験は事実上の中止が続いている。

2012年4月に、陸自練馬駐屯地(東京都練馬区)の創立記念行事の武器展示会場で、一般来場者に小銃や機関銃の操作体験をさせた。これを問題視した地元住民を中心につくる「自衛隊をウオッチする市民の会」は13年4月、市民に小銃などを手に取らせていた行為が銃刀法違反に当たるとして、当時の田中直紀防衛相や君塚栄治陸上幕僚長らを東京地検に刑事告発した。

これを受け、同幕僚長は同年4月に練馬駐屯地で予定していた記念行事での銃操作体験の取りやめを発表した。

さらに陸幕は同じ時期、全国約150の駐屯地に対し、一般開放行事で来場者に銃に触れさせないよう指導する要領を文書で通達。以後、全国的に銃の操作体験コーナーは姿を消した。従来の銃の展示に関しては、鎖などで固定し隊員をそばに立たせるなどして来場者が近づけないよう配慮しているという。

陸幕関係者は「市民感情を考慮して決まった」と経緯を説明。事実上の中止をいつまで継続するかについては、「われわれは訴えられている側であり、全面的に中止するのか、今後再開するか、今のところは不透明」と話す。

横須賀市御幸浜の武山駐屯地では今月25日、東部方面混成団の創立記念行事が開かれた。同行事は12年は装備品展示場で銃の操作体験コーナーがあったが、13年は銃の展示のみとなり、今年は展示そのものがなくなった。「市民の会」事務局長の種田和敏弁護士は、「告発状はいまだに受理されていないが、告発したことにより一定の効果が出ている。今後も注視していきたい」と話している。

【神奈川新聞】


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