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声やにおいで道案内 「ことばの地図」で視覚障害者らの外出支援

社会 神奈川新聞  2014年05月28日 15:00

ことばの地図作りへ現地調査する「ことナビ」のメンバー =5月1日、JR川崎駅
ことばの地図作りへ現地調査する「ことナビ」のメンバー =5月1日、JR川崎駅

声や音、においで安心の道案内-。視覚障害者や高齢者の外出を携帯電話の音声でサポートする「ことばの地図」作りが、県内でも進んでいる。最寄りの駅やバス停から公共施設などへのルートを聞きながら目的地まで案内する仕組みで、通過地点にある店のにおいや信号機のメロディーなど詳細な情報を紹介。認定NPO法人「ことばの道案内」(ことナビ、東京都北区)が県との協働で進めている取り組みで、本年度に20施設分を新たに作成する計画だ。

「改札口を背にして構内を正面12時の方向へ13メートルほど進むと、十字型の点字ブロック…」

今月1日、ことナビがJR川崎駅改札からミューザ川崎シンフォニーホールまで、約360メートルの地図作成に向けて始めた現地調査。この日は基本となるA原稿作りで、視覚障害者が実際に点字ブロックに沿って歩き、健常者のスタッフ2人が距離を計測したりメモをとったりした。

途中のスポーツ用品店から新しいサッカーボールの革のにおい。スタッフが原稿に書き加えた。「ことばの地図では、途中のお店やガソリンスタンドなどのにおいは重要な情報」という。今回の地図は、県との協議やNPO法人・川崎市視覚障害者福祉協会の要望を受けて作成に着手した。

現地調査は1施設当たり3回。原稿は専用ソフトでパソコンに入力し、精度の高いB原稿、より精密なC原稿へと進む。固有名詞や読み方、表現などを確認して完成し、ことばの地図としてウェブ上に無料公開される。情報は読み上げ機能のある携帯電話やパソコンで聞き取る。

2004年度から活動することナビは、東京都や埼玉、大分県などで自治体や視覚障害者団体と協力し、ことばの地図を作成している。

神奈川県では07年度、県内在住の視覚障害者の要望でJR関内駅から県庁間のことばの地図を作成。その後12年度までに、視覚障害者団体などの要望を受け20施設分を完成させた。

こうした実績などから13年度、県との協働事業に選ばれ、同年度、県立平塚盲学校とJR平塚駅・小田急線伊勢原駅間など20施設のことばの地図を作成した。

中途視覚障害者であることナビの古矢利夫理事長(65)は「健常者も道順を尋ねることがあるでしょう。ことばの地図もそれと同じ。自らの力で外出できるということは、視覚障害者にとって自信と心の解放につながる」と話している。

ことナビは活動をサポートする健常者を募っている。問い合わせは事務局、電話03(3916)0300=平日午前9時~午後5時。

【神奈川新聞】


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