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鎌倉・海の家イベント事前審査すべて「合格」 形骸化に懸念の声も

社会 神奈川新聞  2014年05月27日 13:29

実施予定のイベントの趣旨などについて説明するクレイさん(奥)=鎌倉市役所
実施予定のイベントの趣旨などについて説明するクレイさん(奥)=鎌倉市役所

7月1日の海開きに向け、鎌倉市内の海水浴場に設けられる海の家のイベント事前審査が進められている。治安の悪化や風紀の乱れの要因とされる「クラブ化」営業を禁止するため、今年から実施。これまで2回開かれた審査会では、対象となったすべてのイベントが「合格」。だが審査会は、海の家の経営者らでつくる市海浜組合連合会が主催していることから、「形ばかりの審査では市民の信頼に応えられない」と懸念の声も上がっている。

「この日の出演予定は、ゆったりしたバラードのバンドやアコースティックギター1本で歌う女性歌手。客層は20、30代で女性7割、男性3割ぐらい。約200人を見込んでいます」

今月19日、鎌倉市役所で開かれた審査会(委員長・増田元秀由比ガ浜茶亭組合長)。市内3海水浴場に出店する海の家でのイベントを1件ずつ審査した。

由比ガ浜で連日ライブイベントを行う予定の海の家兼ライブハウス「音霊(おとだま)」からは、逗子出身の人気デュオ・キマグレンのクレイ勇輝さんが出席。出演アーティストたちの曲を実際に流し、1件ずつイベント概要を説明した。

県内の海水浴場の海の家で「クラブ化」が問題となったことを受け、市と組合などは今夏、客にダンスをさせたり地域住民や一般利用客に威圧感を与えたりする「クラブ化」の禁止を営業ルールに追加。審査会では「クラブイベントやダンス目的ではないか」「来場者同士のトラブルを助長しないか」など計14の評価項目を設けた。

審査会はこれまで4、5月と2回開催。アーティストのライブやタレントのトークショー、ベリーダンスショーなどイベント計145件はすべて合格した。十数年来店を構える海の家に「危ないと感じるアーティストはいない」との意見が出されるなど、主催者ごとに一括でゴーサインが出される場面もあった。

隣の逗子海水浴場では今夏から、音楽イベントを一切禁止する厳しい改正条例が適用される。「逗子から流れた客が、規制の緩い鎌倉に集まるのでは」との臆測は、かねて関係者の共通認識だ。

それだけに、こうした審査の実効性を懸念する声もある。鎌倉市議の1人は「審査が単なるセレモニーになってしまっては、治安悪化や風紀の乱れを心配する市民に応えられない」と指摘。あくまで審査会の一構成員という市の立場にも疑問を呈し、「利害関係のない市自身が審査するべきではないか」と批判した。

3回目の審査会は6月6日に行われる。

【神奈川新聞】


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