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14年3月期の景気感 私鉄4社は改善 耐震など安全対策強化へ

経済 神奈川新聞  2014年05月24日 03:00

県内に路線を持つ大手私鉄4社の2014年3月期連結決算が出そろった。各社とも消費税増税を前にした定期券の駆け込み需要が運輸収入を押し上げたほか、景況感の改善を背景にホテル、レジャー業も好調だった。4社のうち東京急行電鉄、京浜急行電鉄、小田急電鉄の3社が増収増益、相鉄ホールディングスが減収増益。小田急と相鉄は、経常利益、当期純利益ともに過去最高益を更新した。

鉄道業の運輸収入は東急2・0%増、京急3・2%増、小田急1・5%増、相鉄0・6%増と、いずれも前期をクリア。増税を前に、定期券を前倒しで購入する動きが下支えした。小田急は「先買い分の売り上げは約8億円」と試算する。

また、訪日外国人客の増加を追い風に、羽田空港に接続する路線を持つ京急や、箱根地区をカバーする小田急では、過去最高の輸送人員を記録。東急は、13年3月に開始した相互直通運転の効果などもあり、輸送人員が初めて11億人を突破した。

ホテル業も好調だった。相鉄では横浜ベイシェラトンホテル&タワーズ(横浜市西区)の客室稼働率が過去最高の88・7%を記録。宿泊特化型ホテルの営業利益は新規開業効果もあり、前期比8億円増の14億円となった。ほかの3社も、都心のホテルを中心に高い稼働率を維持、客室単価も上昇傾向にあった。

4月からの消費税増税の導入により、景気の足踏みが懸念されていたが、足元の状況に関し「意外としっかりしている」(相鉄)との声も。東急では百貨店業で高額品が伸び悩むものの、ストア業は、週を追うごとに回復しているという。

ただ、各社とも先行きに関しては慎重に見ており、15年3月期は、10期ぶりの増収(0・5%増)を見込む相鉄以外の3社が、減収を予想している。

◆14年度の設備投資計画

安全対策強化に重点

県内に路線を持つ私鉄4社は、2014年度の設備投資計画を発表した。各社は、耐震補強工事、監視カメラやホームドアの設置など、引き続き安全対策の強化に努めるとしている。

東京急行電鉄は432億円を計画。このうち安全対策とサービス向上の取り組みに380億円を投じる。14年度はあざみ野駅や綱島駅などで、耐震補強工事を実施。武蔵小杉駅や横浜駅には、ホームドアを設置するほか、菊名駅のエレベーター増設などを行う。

小田急電鉄は235億円を投入。運行中の異常発生時も迅速な情報収集を行えるよう、アナログ方式からデジタル方式の列車無線の導入を進める。

京浜急行電鉄は206億円で、うち安全対策への設備投資は182億円。川崎や金沢八景など6駅を対象に駅舎の改修・改築を行うほか、日ノ出町駅や黄金町駅で、ホームの隙間や段差の解消に努めるとしている。

相鉄ホールディングスは68億円。より分かりやすい画面表示となった新型自動改札機の導入や、平沼橋駅の駅舎リニューアルなどを進めるという。

【神奈川新聞】


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