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“隠し味”は親心、地産地消も重視 湘南学園の学食が好評

社会 神奈川新聞  2014年05月10日 11:48

カフェテリアで談笑する「湘南食育ラボ」の川井登喜子副理事長と生徒ら=藤沢市の湘南学園
カフェテリアで談笑する「湘南食育ラボ」の川井登喜子副理事長と生徒ら=藤沢市の湘南学園

在校生・卒業生の保護者が運営を手掛ける珍しいスタイルのカフェテリア(学食)が、私立湘南学園(藤沢市鵠沼松が岡)に登場し注目されている。冷凍食品などは使わずすべて手作りで、成長期の中高生に寄り添った料理を提供。食育や地産地消の観点も重視した。安全安心で温かい“おふくろの味”は、在校生にも好評だ。

運営するのはNPO法人「湘南食育ラボ」。役員10人とパート23人の大半は、在校生・卒業生の保護者だ。昨年11月のカフェテリア開業を前に、運営を請け負うため設立。運営費は学校側からの補助金と売り上げなどで賄っている。

幼稚園から高校まである同学園ではこれまで、昼食は弁当だったが、昨年11月の創立80周年に合わせて216席のカフェテリアを新設。在学する中高生と教職員、保護者、卒業生らが利用できるようにした。

「食材本来のおいしさや地元産品の素晴らしさを、カフェテリアを使いながら考えてほしい」と語るのは山田明彦校長。食育と地産地消の推進がカフェテリアの狙いで、「(利益重視の)専門業者に委託するやり方では理想とする運営は不可能」と早々に判断し、保護者に運営委託する手法をPTAや同窓会、後援会と一緒に練り上げた。

こうして始まったカフェテリアの基本コンセプトは「親が子どもの成長に必要だと思うものを調理して出す」。食材には添加物やうま味調味料が使われていないものを極力選び、湘南産の野菜も積極的に使用。現在は鶏の空揚げなどの主菜に小鉢が付いた500円の定食2種類のほか、サンドイッチなどの軽食を日替わりで提供している。

調理室もガラス張りにして調理過程をオープンにしており、「安全安心で親しみやすい環境づくりを心掛けている」と湘南食育ラボの川井登喜子副理事長。5月中旬からは小学生向けの弁当も提供する予定だ。

生徒たちにも人気で、カフェテリアに行くことを意味する「ラボる」などの造語も生まれた。ほぼ毎日利用するという高校3年の男子生徒(18)は「温かいご飯がおいしいなと、ここに来るようになって本当に感じている。産地も書いてあって安心。利用者は着実に増えていると思う」と話した。

保護者による学食運営は全国でも珍しいという。自由の森学園中学・高校(埼玉県飯能市)では、30年ほど前から保護者が学食を運営。同学園食生活部の泥谷千代子さんは「自分たちの知る限り、当校と湘南学園だけ」と説明。「(レトルト食品ではなく)普通の家庭料理をきちんと出したいという考えから始めた取り組みで、子どもたちの成長を支える学食は本来そうあるべき」と強調している。

【神奈川新聞】


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