1. ホーム
  2. 社会
  3. 3Dプリンターで銃製造 大学職員を逮捕 全国初摘発

3Dプリンターで銃製造 大学職員を逮捕 全国初摘発

社会 神奈川新聞  2014年05月09日 11:41

3Dプリンターで製造されたとみられる拳銃=神奈川署
3Dプリンターで製造されたとみられる拳銃=神奈川署

3Dプリンターで製造したとみられる殺傷能力のある拳銃を所持したとして、県警薬物銃器対策課と神奈川署などは8日、銃刀法違反(所持)の疑いで、川崎市高津区久末、私立大学職員の男(27)を逮捕した。同課によると、3Dプリンターを使って製造したとみられる拳銃の摘発は全国初。

県警は、同容疑者が海外のサイトから拳銃の設計図を入手して製造していたとみて、武器等製造法違反の疑いでも調べる。

逮捕容疑は、4月12日午前10時25分ごろ、自宅で拳銃2丁を違法に所持した、としている。県警の調べに対し、同容疑者は「警察が拳銃と認定したのであれば、仕方ない」と供述、容疑を認めている。

同課によると、同日に同容疑者の自宅を捜索し、樹脂製の拳銃のようなもの5丁を押収。県警科学捜査研究所で鑑定した結果、うち2丁は金属製の実弾を発射することができ、殺傷能力があると判断する基準の5倍の威力があると判明した。2丁とも実弾を1発ずつ装填(そうてん)する設計で、実際に発射すると、厚さ2・5ミリのベニヤ板11~15枚を貫通した。自宅から実弾は見つかっていない。

県警は同容疑者宅から3Dプリンターも押収。外国製の組み立て式のものとみられ、パソコンにはインターネットを通じて入手したとみられる拳銃の設計図のデータが保存されていた。

同容疑者はネットの動画投稿サイトに、3Dプリンターを使って製造したとみられる拳銃を発砲している様子の動画を投稿。「銃を持つ権利は基本的人権」「銃は力を最も等しくする武器」などと書き込んでいた。この動画は米国のニュース番組でも放送されたという。県警は1月に把握し、捜査していた。

同容疑者の自宅からは、ほかにも指輪型やペンシル型の金属製の銃、約10丁のモデルガンなども押収。県警の調べに対し、同容疑者は「拳銃が大好きで、ものづくりと拳銃の知識に自信があった。日本でどうしたら持てるか考え、自分で造ろうと思った」との趣旨の供述をしており、県警は銃マニアの趣味が高じたとみている。

◆3Dプリンター 3次元のデータを基に複雑な立体を作製できる装置。樹脂や金属粉などを少しずつ積み重ねながら固める処理をして成形するため、従来必要としていた型枠が必要なく、少量生産と大幅なコスト削減が可能になった。将来的に自動車や航空機の部品、医療用模型、人工骨などの作製につながり、さまざまな分野への活用が期待されている。経済産業省によると、家電量販店では10万円台で販売され、一般家庭にも徐々に普及している。

【神奈川新聞】


シェアする