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薬物依存症回復支え10年 川崎ダルク

社会 神奈川新聞  2014年05月09日 03:00

地域イベントで琉球太鼓を披露する入所者ら(川崎ダルク提供)
地域イベントで琉球太鼓を披露する入所者ら(川崎ダルク提供)

薬物依存症者のリハビリ施設「川崎ダルク」(川崎市中原区)が、開設10年を迎えた。グループホームでの共同生活やデイケア事業を通じ、これまでに約170人の回復を後押し。リハビリの一環で琉球太鼓の演奏を取り入れ、地域との結び付きも深めている。

川崎ダルクは、市内に依存症専門の病院が少なかったことから、市職員や病院のケースワーカーらが中心となり2004年5月に設立。現在は計8人の職員が、20~40歳代が中心の入所者10人、通所者6人をサポートする。

「依存症の方の中には、家族のコミュニケーションが希薄だった人が多い」と、岡崎重人施設長は言う。入所事業では、利用者が1年間にわたり家族同然の生活を送る。ミーティングやスポーツなどの課外活動を通じ、支え合いながら薬物への依存を断ち切っていく。

こうした回復プログラムの中でも特徴的なのは、創設3年目から続く琉球太鼓の演奏だ。岡崎さんは「演奏には動きや声の一体感が必要」と、入所者の絆を強めるのに効果的という。毎年7月の高津区民祭をはじめ、地域イベントで演奏する機会も増え、住民らの理解も高まりつつある。

一方、10年間で利用者も様変わりしてきた。開設当初は覚せい剤やアルコールの依存症者が目立ったが、最近は脱法ハーブや市販の鎮痛剤、睡眠薬の依存者も少なくない。6月には県内初となる薬物依存症の女性専門デイケアセンターを開設する予定だ。岡崎さんは「薬物からの決別が早ければ早いほど、本人も周りも幸せになれる」と、若年層対策にも目を向ける。

同27日には高津市民館(高津区溝口)の大ホールで、10周年記念フォーラムを開催する。精神科医らが依存症の現状について講演するほか、元入所者が体験談を披露。琉球太鼓も演奏される。午後1時開始で入場無料。フォーラムの問い合わせと、依存症の相談は電話044(798)7608。

【神奈川新聞】


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