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中華街摩登(1) MM線・渋谷駅直結で客層変化

話題 神奈川新聞  2014年05月01日 10:00

MM線開通で増えた若年層のニーズにマッチし、売り上げを伸ばしている手のひらサイズの肉まん=皇朝中華街大通り店
MM線開通で増えた若年層のニーズにマッチし、売り上げを伸ばしている手のひらサイズの肉まん=皇朝中華街大通り店

 横浜中華街(横浜市中区山下町)善隣門の脇。黄色い看板が目をひく「皇朝」には、カップルや修学旅行の学生らの列が絶えない。お目当ては手のひらサイズの肉まんだ。

 2004年に中華街内の別の場所に本店を開業。直径5センチ、1個90円の肉まんの販売を始めた。大ぶりな肉まんは中華街の名物だが、「おやつ感覚で食べられる手軽なサイズのニーズもあるのでは」(皇朝グループ営業本部)との狙いがあった。

 しかし、何より追い風となったのは、その年に開通したみなとみらい(MM)線だった。

 「MM線で渋谷と直結したことで、横浜中華街の客層は明らかに若年齢化した」(同)。低価格の小型肉まんは若者のニーズを捉え、現在では1日1万5千個を売り上げる人気商品に成長した。

 同社はさらに若年層をターゲットに時間無制限の「オーダー式食べ放題」のレストランも開業し、この10年で中華街内に6店舗、百貨店や高速道路のサービスエリアにも進出し、順調に事業を拡大している。

横浜中華街の悲願だった鉄道開通を果たしてから10年。新駅の乗降客数は右肩上がりで、年間観光客数は2300万人に上る。

 しかし、MM線の開通はこの街に大きな変化をもたらした。その一つが客層の若年齢化だ。この波を捉えて進出してきたのが新華僑。手軽に食べ歩きできる肉まんや小籠包、それらを少量ずつ楽しめる食べ放題店などで新風を吹き込んでいる。

 中華街に詳しい横浜開港資料館の伊藤泉美主任調査研究員は「戦後の中華街を支えてきた世代が引退していく時期と、新華僑の勢いが増してきた時期、MM線の開通で周辺地価が高まった時期が重なった」と変化の背景を分析している。

中華料理店など約600店が連なる世界最大のチャイナタウン・横浜中華街。来街者のニーズを敏感に捉えながら、パワフルに変化を続ける「摩登(モダン)」な街を追う。


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