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ボルダリング・山内誠 若き日本チャンプW杯へ 華麗に極める達成感

スポーツ 神奈川新聞  2014年04月22日 06:00

ボルダリングの日本一に上り詰めた若武者が、満を持して2度目のワールドカップ(W杯)に臨む。神奈川大2年の山内誠(19)。初参加の2012年は全3大会で予選落ちしたが「(2年前より)全体的に強くなっている」。2月のジャパンカップを初制覇した自信を胸に、世界で華麗な技を披露する。

そそり立つ壁をものともしない。ホールドと呼ばれる取っ手に手と足をかけ、クモのようにスイスイと登っていく。「登りきったときの達成感は最高ですよね」。165センチと体格は恵まれないが、ホールドの位置を見極め、登攀(とうはん)ルートを的確に描く「想像力」でそれを補う。

ジャパンカップでは、決勝進出6人の中でただ1人、全4コースをクリア。昨季のW杯ミュンヘン大会覇者を破って栄冠をつかんだ。「運もあったかな。歓声に後押ししてもらった」。クールに振り返るが、たゆまぬ鍛錬のたまものだ。

ボルダリングとの出合いは9歳のとき。通りかかったジムで体験会に参加し、くだんの達成感がやみつきになった。

国内に指導者は少なく、独学で技を磨く日々。大学の講義中はハンドグリップを握って握力を鍛え、自宅では腰を浮かせて入浴する。就寝前には指で懸垂運動を繰り返すのが日課になっている。

2年前のW杯は3大会すべて予選落ち。「人生観が変わった」のは、世界との実力差を思い知らされたからだけではない。

「練習で外国人選手と目が合って『一緒にやるか?』って感じで。言葉はなくても『登り』で語り合える。海外に行っていろんな人に会って、何かしら極められるものを持つと、人生が楽しいと気付いた」

山内にとって、「極める」イコール勝つことではない。知力・体力を尽くし、登りきったときに込み上げる達成感。それを求める気持ちは、少年の日からずっと変わっていない。

W杯は26日に中国で開幕。約1カ月間、計6カ国で開催される。

「順位にこだわりはない。純粋に競技そのものを楽しみたい」

壁を見上げて己と向き合い、打ち勝って、至福の時を迎える瞬間を待ちわびている。

◆山内 誠 (やまうち・まこと) 内郷中-山梨・日大明誠高-神奈川大2年。同大山岳部所属。2013年東京国体の成年男子ボルダリング3位。165センチ、54キロ。相模原市緑区出身。19歳。

◆ボルダリング スポーツクライミングの一つ。高さ4~5メートルの起伏のある人工壁を、ホールドと呼ばれる突起物をたどりながら命綱なしで登る。制限時間内に何度も挑戦できるが、試技数が少ないほどポイントは高い。2008年から国体種目になっている。

【神奈川新聞】


ホールドをつかんで登る山内=横浜市神奈川区の神奈川大横浜キャンパス
ホールドをつかんで登る山内=横浜市神奈川区の神奈川大横浜キャンパス

「ボルダリングの魅力は登りきったときの達成感」と語る山内=神奈川大横浜キャンパス
「ボルダリングの魅力は登りきったときの達成感」と語る山内=神奈川大横浜キャンパス

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