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【社説】みんな代表に浅尾氏 政策力と統治の強化を

社会 神奈川新聞  2014年04月12日 10:00

みんなの党の渡辺喜美前代表の辞任に伴う代表選で、浅尾慶一郎幹事長(衆院4区)が新代表に選出された。浅尾氏は市場重視の経済政策や行政改革、地方分権の推進を訴え、「政策実現に期待した有権者への責任を果たす」と話している。

みんなの党は、最近では渡辺氏が「保守政党」を宣言するなど、与党との距離を縮める傾向が目立っていた。民主党出身の浅尾氏の下で同党が今後、国会で取っていく立ち位置が注目される。

安倍政権は協力の継続に期待をみせる一方、古巣の民主党などからは早くも野党間の関係強化に期待が高まる。元幹事長の江田憲司氏(衆院8区)らが離党して結成した結いの党は「今後も自民党の補完勢力を目指すのか、野党勢力の結集に踏み出すのかを明確にしてほしい」(小野次郎幹事長)と注文した。

だが、渡辺氏の8億円借り入れ問題を受け、みんなの党は存在感の低下が著しい。地方議員が離党する動きも県内などで相次いでいる。

浅尾氏は結党メンバーの一人でもあり、党政調会長を長く務めるなど政策通で鳴らす。しかし、党自体の再生が急務となっている今、強烈だった渡辺氏のリーダーシップに匹敵する力を浅尾氏が発揮できるかどうかは未知数だ。

浅尾氏は「党の政策に賛同してもらえるところとはどことでも組む」として、渡辺氏の掲げた「政党ブロック構想」を当面継承する方針だ。その一方で「(他党と)政策が最終的に一致できるなら、それを超えた再編もありうる」とも話している。

とはいえ、現実として今の国会に巨大与党が存在している限り、小政党の政策実現を目指す動きが結果的に与党の補完勢力にならざるを得ない恐れもある。立法府の緊張感を損ねないためには、政策の提案力に加え、幅広い共感を得る発信力が求められよう。

党の統治機能の改善も不可欠だ。渡辺氏の借り入れ問題は依然、落着していない。渡辺氏自身も7日に辞任を表明して以後、公の場に姿を見せていない。

この状況を曖昧にすれば、「しがらみのない立場での改革」を旗印にしてきた党の基本姿勢にも疑問符が付く。党内に設けられた調査チームの報告を早期に公表し、党としても「政治とカネ」の疑惑に対して説明責任を果たすべきだ。

【神奈川新聞】


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