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厚木基地周辺防音工事 業者「事件、驚かない」工事は国が全額補助

社会 神奈川新聞  2014年04月10日 03:00

厚木基地周辺の住宅防音工事は、国が規定の限度額内で原則、全額補助する。航空機騒音の評価基準となる「うるささ指数」(W値)が75以上となる区域が対象となり、防音サッシの取り付けなどを行う。

防衛省南関東防衛局によると、町田市を除く同基地周辺の対象住宅に対し、2009年度は1万964世帯に対し工事(復旧工事を含む)を実施。事業費は約238億4700万円に上った。

同工事は希望者自身が直接、業者と契約。希望者の申請に基づき国が交付を決めれば、工事終了後に業者に補助金が支払われる。

かながわ土地建物保全協会は、県住宅供給公社などに代わって同工事を発注。同協会によると、同工事は年間1、2件で、発注がない年もある。入札参加資格は県内業者で、平均約10社が参加。落札率は85%前後といい、「(業者の)見積もりの精度が高ければ、高い落札率も可能」としている。

「発注側の懐が痛まない工事で、モラルハザード(倫理観の欠如)が起きている」。そう指摘するのは、同工事の入札に参加経験のある県央地域の業者だ。「(情報を入手する)ルートがある業者が落札する。そういう話はよく耳にする。贈収賄事件があっても驚かない」

以前、藤沢市内の入札に参加した際、10億円単位の工事だったが、落札業者との価格差は40~50万円程度で落札できず、悔しい思いをした。「ルートがない業者は(設計金額などの)落としどころが分からず、厳しい。億単位の仕事が取れるならば、数十万円くらいは出す業者もいるだろう」と指摘する。今回の事件の贈賄側の業者は同協会発注の工事に強かったといい、「捜査を尽くしてほしい」と訴える。

同基地周辺の住宅防音工事をめぐっては、県警が07年、工事を行った約21万世帯の個人情報を漏えいした見返りに現金を受け取ったとして、加重収賄の疑いで、防衛省南関東防衛局の係長を書類送検(その後不起訴)している。

【神奈川新聞】


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