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社会の不安や孤独描く、12日から平塚市美術館で石田徹也展開催

カルチャー 神奈川新聞  2014年04月10日 03:00

展示されている代表作「飛べなくなった人」(1996年、静岡県立美術館蔵)
展示されている代表作「飛べなくなった人」(1996年、静岡県立美術館蔵)

遊園地の遊具の飛行機といった物と合体した「自画像」などを通して、現代社会の不安感や孤独感を描いた作品を残した画家・石田徹也の作品とアイデアを記したノートなどを公開する企画展が12日から、平塚市美術館(同市西八幡1丁目)で催される。ノートに書き込まれた作者自身の言葉や下絵などと合わせて作品を見ることで、作者の思いをたどることができ、同館は「多感な中学・高校生をはじめ、悩める現代人に見てもらいたい」と話している。

石田は1973年6月、静岡県焼津市生まれ。武蔵野美術大を卒業後、画家として活動し、90年代のバブル崩壊後の社会を生きる人たちが抱える不安感、孤独感から目を背けずに作品を生み出した。だが2005年5月、踏切事故に遭い、31歳で死亡した。

企画展では、作品108点と、アイデアを記したノートやスケッチブック計51冊を公開。真骨頂は、さまざまな物と合体した「自画像」だ。うつろな目をした男には「見ている人が思わず自分を重ね合わせてしまうのではないか」(同館の勝山滋学芸員)という作品もある。

代表作「飛べなくなった人」(1996年)は、遊園地の遊具の飛行機と一体化した「自画像」が描かれている。ノートには下絵とともに、「とまっているゆうえんち(はいきょっぽく)」「とびたいけど、とんでいけないイメージ(もの悲しい)」といった書き込みがある。

勝山学芸員は「作品は怖くて、暗い印象だが、笑える要素もある。若い世代や社会に出たての社会人1年生が見ると、グッとくるものがあるはず」と来場を呼び掛けている。

企画展は全国巡回展の一環で、今後は砺波市美術館(富山県)、静岡県立美術館を巡回する。

6月15日までの午前9時半から午後5時まで。月曜休館。入場料は一般800円、高校・大学生500円、中学生以下無料。問い合わせは平塚市美術館電話0463(35)2111。

【神奈川新聞】


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