1. ホーム
  2. 社会
  3. 鶴岡八幡宮「段葛」の桜並木“若返り”

鶴岡八幡宮「段葛」の桜並木“若返り”

社会 神奈川新聞  2014年04月05日 03:00

桜の植え替えと石積みの改修が予定される段葛。昼から晴天に恵まれた4日、多くの観光客が花を眺めながら通り抜けていた=鎌倉市小町
桜の植え替えと石積みの改修が予定される段葛。昼から晴天に恵まれた4日、多くの観光客が花を眺めながら通り抜けていた=鎌倉市小町

県内随一の観光地で国史跡にも指定されている鎌倉・鶴岡八幡宮の「段(だん)葛(かずら)」の桜並木が、今後2年かけて植え替えられることが4日までに分かった。国の補助金を活用し、老木を中心に実施。併せて、ひび割れが目立つ石積みも全面的に改修する。樹木の“若返り”を図り、桜の名所として多くの観光客を楽しませている文化財を保全していく。

段葛は、JR鎌倉駅東口から北へ鶴岡八幡宮まで延びる約500メートル。若宮大路の中央に位置し、石積みで一段高くなっている参道だ。同宮の境内の一部として国の史跡に指定されており、両脇に立ち並ぶのはソメイヨシノなど計約300本。3月下旬の開花以降、多くの観光客が訪れている。4日も頭上を覆う薄紅の花びらをまぶしげに見上げる姿が見られた。

ソメイヨシノの寿命はおよそ60、70年ともいわれ、段葛もこの時期を迎えた老木が多い。鶴岡八幡宮に残る記録では、大正時代に大掛かりな植え込み工事が、昭和初期には改修工事が行われた。今回、植え替えの必要な老木を選別し、新たな成木に植え替える。

鎌倉市文化財課によると、2014、15年度に同宮の境内整備事業として行われる。単年度の予算は約1億2千万円で、国が6千万円、残額を同宮のほか県と市も負担する。現在、同宮が国などに補助金の申請を行っており、今月末ごろに交付が決定される見通しだ。

植え替えに併せ、桜並木を支える石積みも改修する。成長した桜の木が石積みの内側で根を張り、側面の舗装を押すことでひび割れが進んでいるためで、根の生え進む方向を誘導するような工夫も施すという。

整備は9月の例大祭以降に着手し、三が日で約250万人が訪れる正月の前に終える予定。

子どものころから毎春、満開を眺めてきた主婦(71)=同市扇ガ谷=は「(整備を経て)またきれいに咲き並ぶのが楽しみ」と目を細めた。段葛の桜は今週末ごろまでが見頃という。

◆段葛 鶴岡八幡宮から由比ケ浜に延びる若宮大路の、二の鳥居から三の鳥居の中央を通る参道。源頼朝が1182年、妻・北条政子の安産を祈願して造営したとされる。大正時代に、両脇に桜が植えられた。実際より長く見えるよう遠近法が用いられ、同宮に向かうにつれて道幅が狭くなっている。

【神奈川新聞】


シェアする