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避難計画、見えぬ動き 箱根山、警戒レベル下げ1年 火口周辺、100施設超対象

社会 神奈川新聞  2016年11月20日 02:00

悪天候の中、大涌谷園地を訪れる観光客=19日、箱根町
悪天候の中、大涌谷園地を訪れる観光客=19日、箱根町

 箱根山(箱根町)の噴火警戒レベルが最低の1(活火山であることに留意)に引き下げられてから、20日で1年を迎えた。今夏には立ち入り規制が一部解除され、観光客が戻った大涌谷園地は、にぎわいを取り戻している。だが、火口周辺の集客施設などに義務付けられた避難計画作成の進捗(しんちょく)度は、不透明な状況。町の指定を受けて義務化の対象となる施設は100カ所を超すとみられ、町は本年度内に全施設での作成完了を目指して取り組みを加速させる考えだ。 

 活火山の火口周辺にある施設の「避難確保計画」作成は、2014年の御嶽山噴火を受けて15年12月に改正された活動火山対策特別措置法(活火山法)で義務化された。対象となるエリアは、国が「火山災害警戒地域」に指定した自治体が決める仕組みだ。

 計画は、避難想定人数を踏まえ▽従業員の役割分担▽火山の活動状況に応じた情報伝達と避難誘導の方法▽避難の経路と場所▽避難用資機材の配備-などを盛り込む。各施設が作成・公表し、計画に基づく訓練も義務付けている。作成の手助けとなるよう、内閣府は3月に手引きを公表した。

 15年6月に観測史上初の小規模噴火が確認されるなど火山活動が活発化した箱根山・大涌谷周辺では、園地内で営業する事業者が規制の一部解除前に作成済みだ。


 箱根ロープウェイは「大涌谷駅」を対象とし、秋の行楽シーズンの突発的な噴火を想定した計画を作成。ロープウェイ利用客ら千人以上に対し、従業員30人が2班に分かれ避難誘導などを行う。噴火直後は屋内退避を呼び掛け、2次避難先は約4キロ離れた芦ノ湖キャンプ村に設定した。マスク960枚やヘルメット640個、防寒具700枚なども備え、毎年7月に計画に基づく訓練も実施する。

 こうした計画の作成が義務付けられた施設は、ロープウェイ駅などの交通関係施設をはじめ、宿泊施設や観光案内所、飲食店、医療機関、学校、福祉施設など。町は、水蒸気噴火が起きた場合に噴石の飛散が想定される火口から半径2・1キロ圏内に立地する施設の指定を想定しており、強羅や仙石原、元箱根地区などを含むエリアで計100カ所を超すと見込んでいる。

 だが、町は「対象となる施設の個別指定はこれから」(総務防災課)と説明。施設側も、対象に含まれるか否かが判明しない段階では動かないケースが多いとみられ、実際の浸透度は不明確な状況だ。

 町は今後、早期に説明会を開いて計画作成の必要性などを伝えていく方針。理解を広げ、指定に先駆けた自発的な計画作成を促すことも念頭に置いており、施設の指定と施設による計画作成の、いずれも「年度内に完了させたい」としている。


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