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横須賀市とユビキタス研が4月から救急医療支援システムを本格運用

社会 神奈川新聞  2014年03月20日 10:00

「救急医療支援システム」のイメージ図。患者を搬送している救急車の地図上の現在位置とバイタルデータなどを、病院の医者がタブレット型情報端末で確認する
「救急医療支援システム」のイメージ図。患者を搬送している救急車の地図上の現在位置とバイタルデータなどを、病院の医者がタブレット型情報端末で確認する

横須賀市とYRPユビキタス・ネットワーキング研究所(東京都品川区)は、救急車と病院をデジタル通信回線で結び、双方向で患者の容体情報などを共有する「救急医療支援システム」の本格運用を4月から始める。救急医療の最前線で情報通信技術(ICT)を効率的に活用することで患者の救命率を高めるのが狙いだ。

支援システムは、救急車内に設置された小型カメラで、傷病者の映像を本人か家族の同意を得て病院へ伝送。医者はタブレット型情報端末で患者の容体を見ながら適切な準備に生かす。血圧、心拍、心電グラフなどのバイタルデータも即時確認できる。救急車の位置が衛星利用測位システム(GPS)で把握できるため、病院までの到着時間も予測できる。

市消防局と市内3病院、同研究所は連携して昨年10月から今月末まで実証実験を積み重ねている。市内消防5拠点、全12救急隊の救急車にカメラを取り付け、実際に患者を搬送したケースは2月時点で計64件となった。

実験に携わった病院関係者の中には「今までは音声だけだったが、映像で顔色やバイタルの状況が見られるのが良い」、救急隊からは「医師に見守られている感覚があり、安心して活動できる」などの意見があった。搬送された患者の中には「ぜひ、やってほしい」と求める声も上がったという。一方で、使用している無線通信機器が受信しづらい地域もあるという課題も出ており、改善を図る。

ICTを活用した支援システムの運用開始に合わせ、市は医療機関などが参加する推進協議会を設立した。同研究所の坂村健所長は「改善してさらに使いやすくして三浦半島から全国に広めたい」と話す。吉田雄人市長は「一人でも多くの命を救うためにICTの(医療現場における)在り方について検討し、情報を共有していきたい」と効果に期待している。

横須賀テレコムリサーチパーク(同市光の丘)から研究受託している同研究所は、2010年5月から救急活動支援を目的として情報通信システムの開発を進めてきた。

【神奈川新聞】


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