1. ホーム
  2. 社会
  3. 言葉の壁越え支援 外国人対応巡りシンポ 連鎖地震・熊本の教訓

言葉の壁越え支援 外国人対応巡りシンポ 連鎖地震・熊本の教訓

社会 神奈川新聞  2016年11月18日 17:04

避難所運営における外国人支援の問題について意見を交えたシンポジウム=横浜中央YMCA
避難所運営における外国人支援の問題について意見を交えたシンポジウム=横浜中央YMCA

 熊本地震の避難所で浮き彫りになった外国人支援の課題を考えるシンポジウムが17日、横浜市中区の横浜中央YMCAで行われた。留学生を含め多くの被災者を急きょ受け入れた熊本大学(熊本市)の事例が報告され、言葉や文化の壁を越えていかに支え合うべきかを話し合った。

 熊本大は市が指定した避難所ではなかったが、2度目の震度7となった4月16日未明の本震後、多くの学生や近隣住民が避難。学生の提案を受けて体育館で寒さをしのぐことになり、そのまま同月末まで避難所となった。

 学生らと運営に当たった安部美和特任助教によると、避難者数は最大で905人。うち185人がインドネシアやタイなどの外国人だった。津波を心配する声が相次いで寄せられるなどしたため、英語でもアナウンスや表示を行い、情報不足や言葉の違いによる不安解消に努めたという。

 避難者から運営に携わるボランティアを募ると外国人も加わるようになり、特技を生かしたヨガや語学の教室も開かれた。安部さんは異文化を尊重する大切さを強調する一方、「外国人が多くなりすぎると、日本人の居心地が悪くなり、出ていってしまいかねない」と難しさも指摘した。

 また、一時は約1400人が身を寄せた熊本県益城町総合体育館は、熊本YMCAが指定管理者。支援のため派遣された日本YMCA同盟の山根一毅さんは「受け入れたカンボジアの技能実習生にカンボジア語で『こんにちは』と話し掛けると笑顔になり、不安が和らいだようだった」と振り返った。

 地震の発生当時、同県の総務部長だった総務省公営企業課理事官の木村敬さんは「熊本地震はライフライン寸断型の災害。指定避難所以外のあちこちに避難所ができ、それらの運営が最大の課題だった」と行政の対応が後手に回った反省を口にした。


シェアする