1. ホーム
  2. 社会
  3. 東京湾に熱帯の魚「ウミショウブハゼ」/三浦

東京湾に熱帯の魚「ウミショウブハゼ」/三浦

社会 神奈川新聞  2014年02月08日 00:09

横浜市金沢区の野島海岸沖でこのほど、本来は熱帯-亜熱帯の海に生息するウミショウブハゼが発見された。専門家によると、東京湾で正式に確認されたのは初めて。場所は県が海草「アマモ」の再生に取り組んでいたエリアで、海草を人工的に再生させる取り組みが、海草に着生するウミショウブハゼの発見につながった。

昨年11月16日、野島海岸の約200メートル沖で、県が市民ボランティアらと月1回行うモニタリング調査の網にかかった。全長2・2センチ、重さ0・08グラムほどで、県水産技術センター(三浦市の城ケ島)で捕獲したエビやイカなどの生物を選別する作業中に見つかった。

同センター主任研究員の工藤孝浩さんは「見慣れている東京湾の魚とは違うとひと目で分かった」と言う。顕微鏡で詳しく観察し、赤褐色の模様や背びれに黒い斑点がある雄の特徴と合致した。

県立生命の星・地球博物館(小田原市)専門学芸員の瀬能宏さんによると、ウミショウブハゼは沖縄周辺の海など熱帯から亜熱帯に生息しており、2010年に静岡県下田市の大浦湾で発見されたのが北限。今回はさらに北限記録を更新したことになり、瀬能さんは「海水温がかなり上がりつつあることの証明で、本来は南方にいる魚が北に進出してきている事例の一つ。ただ、水温の低い冬場にも他に生き残っているかは疑問」と話す。

ウミショウブハゼは海草に卵を産み、海草に張り付いて生活する。今回見つかったのは、県がアマモ場の再生に取り組んできた拠点の一つのため、工藤さんは「アマモ場の再生は、海の中の森づくり。再生により、いろんな生物が暮らせる環境が整ってきている」と話している。

【】


シェアする